障害者施設を運営する「社会福祉法人県西福祉会(南足柄市三竹)」が、福祉を学ぶ中高生や大学生を中心に施設利用者の声を届ける講演活動を行っている。その中の一人、鈴木めぐ実さん(南足柄市・30)が日常の想いを綴った詩が参加者の心をひきつけている。
「なんでも幸せに感じちゃうんです 悩めることの幸せ そのすべてに 幸せに思えること 当たり前の日々も 今日という一日にありがとう」「未来になにがあるか分からないけど 今の一日を 一瞬を大事にしたい わくわくの準備は出来ているよ」。
鈴木さんは高校3年生のときに、突然倒れて左半身が不自由になった。自分の想いを言葉や文字にして伝えることもできなくなった。学校での勉強や部活動、アルバイトなど「普通の毎日」が失われ、不規則に起こる痙攣にも悩まされた。「明日死んでしまうかも知れないという不安があった」と振り返る。
県西福祉会が運営するリハビリ施設に通い始め、体調が少し落ち着いてきた21歳前後から、職員のすすめで自分の想いを少しずつ詩に綴るようになった。約10年で詩の数は100編を超えた。
その詩の一部を講演会で発表すると、精神的に大きく成長する思春期の若者の心に響いた。詩をまとめたスライドが流されると、参加者は見入っていた。
「毎日、自分が感じたことを綴っているだけで特別なことをしているわけではないけれど、自分にできることがあれば嬉しい」と鈴木さん。「病気を通して今日の1日を普通に過ごすことが幸せだと感じるようになった。毎日を大切に過ごして欲しいと伝えられれば」と創作を続けている。
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