「ねずみくん」が40周年 地元横浜で初の絵本展
おかあさんに編んでもらったねずみくんのチョッキ。色んな動物が着ていくうちにどんどんのびてしまい―。
青葉区さつきが丘在住の中江嘉男さん(74)と上野紀子さん(73)夫妻が生み出した人気絵本「ねずみくんのチョッキ」の40周年を記念した絵本展が、8月2日から神奈川近代文学館(中区山手町)で開催されている。2人の絵本展が地元横浜で開催されるのは初めて。9月28日まで。
同展では「ねずみくん」シリーズの既刊30冊を中心に、シュルレアリスムの作品や赤ちゃん絵本、猫の絵本など約100冊の作品を、原画や関連資料で紹介。作品によって絵や文章のタッチなど、作風が大きく違うことに驚かされるが、「目に見えない大切なものを子どもたちに伝える」ことを共通テーマにしているという。
2人は美術大学の同級生で1966年に結婚、同年絵本を自費出版したのが始まり。68年から青葉区に住み、中江さんが物語の構成や文章を考えてラフ案を作成、それをもとに上野さんが絵を描くスタイルで長年絵本制作を続けている。
「ねずみくん」の作品は、繰り返しのセリフが続いた後の、「絶妙なオチ」が鍵となる。文字や背景をできるだけ削り、絵を鉛筆1本でシンプルに描くのは、「余白が子どもたちの想像力を育む」と考えるからだ。2人は40周年を振り返り、「親子三世代で読んでもらっていると聞くと感慨深い。ねずみくん、がんばっているなと思う」と話している。
会場内にはねずみくんの塗り絵や赤いチョッキを着て記念撮影ができるコーナーがあり、親子で楽しめる。8月31日まで「絵手紙コンテスト」が行われており、A5判以内の厚紙に書いた「ねずみくんへのお祝いメッセージ付き絵手紙」を持参すると、缶バッジがもらえるほか、観覧料が無料になる(通常中学生以下無料)。詳細はHPで確認を。
開館時間は午前9時30分〜午後5時。月曜休館(9月15日除く)。問合せは【電話】045・622・6666
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