猛暑などの影響で横浜のブランド果実「浜なし」の出荷時期が早まっており、区内ではすでに一部品種で例年より1週間前倒して出荷が始まっている。一方で味に影響はなく、良質な甘味に仕上がっているという。
市で認定された果樹生産者団体の統一ブランドとして名づけられた「浜なし」は、横浜市各所約160農家で栽培されている。主に「三水」と呼ばれる「幸水」「豊水」「新水」を中心に栽培され、市場には出回らず農家の庭先などでのみ販売される。横浜北部エリアでは約50農家が栽培し、区内では田奈と中里地区などを中心に出荷が始まっている。
開花の時点で早まる
田奈町にある「田奈農園」では7月20日から新水など早生種を出荷している。通常7月末頃に出荷されるものだが、梨が熟したため出荷を早めたという。また、JA横浜が行う品評会も昨年に比べ2週間早く開催される。
同園の土志田武さんによると、今年は春先から気温が高く、4月のなしの開花時点で通常より1週間早かったという。その後の作業も例年より早く、6月の雨量の少なさや、梅雨明けの猛暑も影響し、出荷時期を早めた。土志田さんは「雨が少ななすぎ、日差しは強すぎで、大玉になる前に熟してしまう状況」と説明する。同園では例年お盆頃に出荷される幸水などの品種も1週間早く出荷される見込みだ。
一方で味に悪影響はなく、日差しが強い分甘味が増すという。サイズに関しても水やりなどを行うことで「通常通りのものにできれば」と期待を込める。同園では約2000平方メートルの敷地で三水を中心に栽培。今年も通常出荷量の4トンは収穫できる見込みとしている。
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