横浜サクラスイミングスクール=鉄町=所属でパラリンピック金メダリストの競泳選手、成田真由美さん(49)が、東京大会に向け調整中だ。3月の代表選考会を見据え、「背泳ぎで世界と戦う」と日々練習を重ねる。
1996年のアトランタから2008年の北京までのパラリンピック4大会に連続出場し、合計20個のメダルを獲得した成田さん。一度は引退したが、東京大会組織委員会の理事として活動する中で「パラリンピックを盛り上げたい」という一心から2015年に現役復帰。日本選手権やジャパンパラ大会などの国内戦で次々と優勝し、16年のリオデジャネイロ大会で2大会ぶりとなるパラリンピックに出場した。
現在は東京大会の代表入りを目指し、多摩区の自宅から鉄町に通い練習を重ねる。昨年11月には、第36回日本パラ水泳選手権大会で女子50メートル背泳ぎ(運動機能障害S5)に出場。トップの48秒47を記録した。
「積み重ね」力に
中学生のときに発症した脊髄炎の影響で車いす生活になり、23歳のころに水泳を始めた。練習拠点の横浜サクラは今年で入会25年目。リオ大会前から師事する堀越正之コーチが日々のメニューを作成し、毎日およそ1時間半、3千メートル以上を泳ぎ切る。苦しくてゴーグルに涙がたまるほどだが、「これができたら強くなれるって思って。そうやって毎日を積み重ねていく」と語る。
区内小学校では講演会の実施も。障害があると不便なことも多い現実を子どもたちに伝えてきた。一方でスクールの子どもたちは理解してくれていると話す。先日は久々に会いにきてくれた女の子が自身の怪我をきっかけに成田さんを思い出し、「夏休みの自由研究で取り上げてくれて、駅員さんに車いすの人がきたらどうするのかを聞いてくれたんです」とにっこり。「パラを通じて、障害があってもみんなと一緒に泳げるということをより多くの子どもたちにも知ってもらえれば」と思いを語った。
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