桐蔭学園高校で7月20日、(株)ファンケルによる「神奈川SDGs講座」が行われた=写真。
横浜市に本社を置く企業として地域貢献で実施している同講座。2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標」=SDGsについて内容や取組例などを県内の高校などで伝えている。
桐蔭学園で行われるのは昨年に続いて2回目。今回は2年生255人を対象に「海洋プラスチック問題」を取り上げた。講師の町田洸徳さんは生徒の意見や考えも聞きながら、プラスチックは海で分解されずに生態系に影響を及ぼすことや景観悪化につながること、原材料が石油であることから生産時や焼却時に多くのCO2を排出し、気候変動を進める点も解説。また、容器包装プラスチックの使用は拡大傾向にあり、2050年には海洋中のプラスチック量が魚の量を超える見通しも語った。
講座では今年4月から「プラスチック資源循環促進法」が施行され、プラスチックごみの排出削減やリサイクル強化を進める日本の戦略も紹介。リデュース(減らす)・リユース(再利用)・リサイクル(原料化)の3Rに加え、リニューアブル(代替素材)も含めた「4R」を推進する必要性も語られた。生徒はマイバッグやマイボトルの使用、ストローを紙にすることなど4Rで取り組めることも発表。町田さんは使い捨てのものは受け取らない心掛けや資源回収の分別を徹底すること、植物由来や再生由来のプラスチックなど原材料を転換した商品を選択することなど、身近にできることを説明。「ひとりひとりの積み重ねが未来を創ることにつながる」と呼び掛けていた。
講座を受けた江川一騎さんは「日本ではまだSDGsは浸透していない。1人暮らしをするときには自然由来の衣服やせっけんを選びたい」、塚本葉南子(はなこ)さんは「魚よりもプラスチックが増えていくという話が印象に残った。これからは紙ストローを選ぶことやマイストローに興味がある」と各々感想を語った。岡田直哉校長は「生徒が社会に出た際に、どうSDGsと関わっていくか、その種まきができたのでは」と振り返っていた。
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