鉄町の特別養護老人ホーム「緑の郷」(遠藤一典理事長)で、2008年から日本の介護資格取得を目指してきたインドネシア人2人が先月28日、国家試験に合格し、外国人介護福祉士が誕生した。今後正式に同施設の介護職員として働いていく2人。「両国の架け橋となる介護職員として頑張っていきたい」と意気込む。
日本・インドネシア経済連携協定(EPA)に基づく介護福祉士候補者の受験は、今回が初めてのこと。4年前に来日した第一陣メンバー94人中35人が合格、横浜市内では6人が受験し、5人が合格を果たした。
「日本人と同じ試験で合格できたことを誇りに思う」と笑顔を見せるティアス・パルピさん(30歳)とウェルヤナ・オクタフィアさん(30歳)。”学問の神様”で知られる鉄町の鐵(くろがね)神社に何度も足を運び続けたという古川幸子施設長は「合格は”2人揃って”を目指してきたので、大変嬉しいこと」と涙を浮かばせた。
地域力で受験サポート
日本語を学んでいた経験があり、第一陣メンバーの中でも語学レベルが高かった2人。施設での語学研修は週1回のみに徹し、青葉国際交流ラウンジ(田奈町)の日本語担当者、元国語教諭をしていた地元住民らがマンツーマンで指導。ティアスさんは日本語能力検定1級を取得できた。
2人は、入居者の食事や入浴方法などのケアプランも作成。介護の視点や日本語の表現力などが問われる難しい仕事も、職員から任されるくらい力がついた。
現場で学ぶ会話力
ティアスさんは同施設の職員交流委員会、ウェルヤナさんは入居者の誕生会の企画・運営委員会に所属。研修以外で日本語力やコミュニケーション力を身に付ける時間を多く持てた。「2人とも気遣いが素晴らしい。日本人と何ら変わらない」と入居者の笹明美さんは働きぶりについて話す。
今後は夜勤なども行い、介護職員としての道を歩んでいく。「学びたいことはたくさんある。一職員として日本人と同じように前に歩んでいきたい」と話す。
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