あざみ野南の赤田西公園グラウンドなどを拠点に活動している社会人のサッカークラブ「FC横浜アズール」がこのほど、全国クラブチームサッカー選手権神奈川大会で初めて優勝。全国大会への出場権を懸け、9月10日から山梨県で開催される関東大会に出場する。
ジュニアから大学生まで、各年代で県内屈指の強豪サッカーチームがある青葉区。アズールは「社会人カテゴリーにもレベルの高いクラブがあれば、夢を諦めていない選手の受け皿になれる」と、代表兼監督の川村弘毅さん(40)が仲間と2011年11月に立ち上げた。
チーム名の「アズール」はポルトガル語で「青」。青葉区にちなんだもので、地域に根付く思いを込めた。区内を中心に、近隣に住む18歳から32歳までの学生や社会人25人が所属。企業などの母体がなく、選手やスポンサー集めも自分たちで行う。目標はアマチュア最高峰リーグのJFLへの昇格だ。現在は県2部リーグに所属し、7月末時点で2位につけている。
クラブ選手権はリーグ戦とは別に開催され、所属リーグに関係なく参加希望チームから抽選で16チームがトーナメント形式で頂点を目指す。アズールは今年初めて参戦し、4月の初戦を5―1で快勝。準々決勝と準決勝はPK戦を制し勝ち上がった。7月31日の決勝では、横浜創英高校OBらのチームGlanz FCを3―2で下した。
関東大会には1都7県の代表8チームが参加し、初戦はI・A・Cラゼーレ(栃木県代表)と対戦する。主将の杉山太一さん(19)は「関東大会で優勝し、最終的には全国大会でも頂点に立ちたい」と意気込む。
「上を目指して」
経歴も現在の立場もさまざまな選手が集っているアズール。杉山主将は大学で教職課程を取るために部活動への参加を断念し、アズールの門を叩いた。「チームで集まるのは週3回。仕事と両立している人も多く、『自立』しないとやっていけない」と活動の難しさを語る。仕事や学業で練習に参加できないときは、各自で10Kmのランニングをするなどの決め事も。「大変だけど、鍛えないとすぐ身体に現れる。自分に厳しくやっていくしかない」。川村代表は「若い選手は1年続けるとものすごく成長する」と、選手たちの姿に目を細める。
集まることができる時間が限られているため、できることを明確に、そして徹底的にやる。そうして辿り着いたチームスタイルが「堅守速攻」だ。「失点をしなければ引き分け以上。上を目指すには、まず守備を鍛えることが大切」。現在、リーグでは最少失点を誇る。
チームの認知度を上げ、地元の次世代の選手たちがプロを目指す選択肢の一つとなれるよう、まずは関東大会での優勝を目指す。
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