たまプラーザ商店会・中央商店街・駅前通り商店会の3商店街は、高齢者の転倒を予防する教室を3月に開催する。商店街の利用が多い高齢者の健康を守り、商店街の活性化につなげたい考えだ。
青葉消防署によると、高齢者の転倒による救急搬送は年々増加傾向にある。骨折など入院が長引く重傷を負うケースも多く、区内でも同署を中心に転倒予防体操講習会を行うことや転倒予防を啓発するパンフレットを配布するなど、各地で取組が進められている。
このような現状に対し、3商店街も高齢者を対象とした転倒予防教室を初めて企画。事業を取りまとめている、たまプラーザ商店会の加藤芳範会長は「商店街は地元の方の利用が多く、そして高齢の方も多い。高齢者の健康を守り、商店街として地域の活性化、地域貢献につなげ、たまプラーザを盛り上げられたらうれしい」と意図を説明する。
教室は3日と17日
転倒予防教室は、たまプラーザテラスのプラーザホールで3月3日(金)と17日(金)の2回にわたって開催される。
3日は、たまプラーザ商店会の会員で、整体院や接骨院を区内で運営する(株)朝香(あさか)療術総合研究所の朝香好平氏らが登壇し、「転倒予防のいろは!」と題して講演を行う。高齢者が転んだ時のリスクや転びやすい人の特徴、転びにくい体づくりのためのストレッチ方法、住まいの工夫などを解説する予定だ。
朝香氏は転倒予防教室の開催を主導した1人。「高齢者が転倒によって外に出られなくなり、整体院に来られなくなってしまうことが多かった。できるだけ元気な状態でいてほしいという思いが強くなり、今回教室を企画した」と説明する。朝香氏は日本転倒予防学会の転倒予防指導士でもあり、「転倒を予防する運動は片足立ちのほか、ふくらはぎやアキレス腱のストレッチなど簡単にできるものばかり。また、自宅でもコード類をまとめておくなど、転びにくくする工夫ができる。転倒の予防法をたくさんの人に伝えたい」と意気込む。
認知症と関係も
17日は、奈良町にある緑協和病院の成川有一院長が「認知症と転倒予防」と題して講演を行う。
成川院長によると、高齢者の転倒は療養生活が長引くことが多く、寝たきりにつながることも多い。外出ができなくなった結果、自宅に引きこもりがちとなり、認知症を発症するケースを多く見てきたという。成川院長は「転倒予防は認知症予防につながることを多くの人に知ってほしい」と話している。当日は認知症の知識を学ぶほか、認知症を予防する脳トレーニングも参加者を交えて行う予定だ。
3日は午前10時半から11時40分、17日は午後3時40分から4時50分まで講演を実施(両日とも15分前開場)。参加無料。事前予約不要で先着200人。
詳細はNPO法人神奈川県転倒予防医学研究会【電話】045・532・6106。
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