地元有志が親子向けに毎年実施している「いかだで遊ぼう谷本川」の第30回目が7月21日に市ケ尾高校裏の谷本川で開催された。子どもに故郷と呼べる川、環境を残したいと始めて30年。実行委員会の渡利博代表は「今後も水辺の環境を考える行事を続けていきたい」と話す。
子どもたちに手作りのいかだで遊んでもらうことで、身近な川に親しみ、水辺の自然環境を考えてもらうことが目的の同行事。現在は谷本川の水質調査などを行う「あおばく・川を楽しむ会」など有志約10人が実行委員会を組織し、行政や活動団体の協力を受けながら毎年実施している。
21日には120人以上の地域住民が参加。30回目を記念する特別な催しはなかったものの、竹で作った3艘のいかだやカヌー、ゴムボートに乗ったり、川に入って生き物や水質を調べたりしたほか、各種パネル展示が行われた。いかだとカヌーに乗った木倉知優(ちひろ)さん(10)と未来(みく)さん(8)姉妹は、「(いかだは)踏ん張って乗った。カヌーも楽しかった」と笑顔を見せた。
主婦が企画発案
いかだ遊びが始まったのは1989年。生活クラブ神奈川に所属していた松木房子さんら主婦が立ち上げた「緑区・川を楽しむ会」が主体となって企画したという。当時は川の汚染も進んでいた時代。「我が子に故郷と呼べる川・環境を残したい」と考え、川と直接触れ合う方法がないかと企画したものだという。
松木さんによると1回目の開催は当時の緑区役所北部支所裏手の谷本川で実施された。「フェンスもあり、川に下りるのも苦労して」と振り返り、「それでも大盛り上がりで楽しかった」と思い出を話す。その後、恒例行事として定着。公害や環境汚染に対する意識も高まり、谷本川も水質など改善されていく中、95年からは実行委員会形式に変わり、今まで開催されてきた。
現在は九州に住む松木さんも21日に合わせて来浜。現在の活動を目の当たりにして、松木さんは「今まで続けてきてくれたことを思うと感慨深い。参加した子ども達も延べ人数で考えるとすごい数になる。彼らの一生の思い出になってくれたら嬉しいね」と話していた。
30年の節目を迎え、渡利代表は「協力あって続けてこられた。子ども達には今後も川に関して学んでほしい」と語った。
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