昨年12月、劇的な同点ゴールで入れ替え戦を制し、なでしこリーグ1部残留をつかんだ日体大FIELDS横浜=鴨志田町。初の1部の舞台で挑戦者として挑み続けた今シーズンを、小嶺栄二監督とキャプテンを務めた嶋田千秋さんに語ってもらった。
日体大FIELDS横浜は、日体大女子サッカー部が母体のチーム。2015年度に大学の枠を超えたクラブチームとして誕生し、女子サッカーの全国リーグ「なでしこリーグ」に参戦。17年度には2部で初優勝を飾り、クラブ初、横浜市内でも初となる国内最高峰の1部昇格を決めた。ベテランの社会人選手の移籍もあり、今シーズンは学生主体の若いチームで参入1年目を戦った。
開幕当初から残留を目標に掲げ、「まずはホッとした」と小嶺監督。リーグを10チーム中9位で終え、臨んだ入れ替え戦は2部2位のニッパツ横浜FCシーガルズと対戦。「チャレンジャーでいこう」と強い気持ちで挑み第1節は2─1。第2節は後半1─2でリードを許した局面から89分に同点ゴールを決め、1勝1分で残留をつかんだ。「ピッチの11人はもちろん、サブメンバーも全員で一丸となって戦えたことが大きい」と小嶺監督。厳しい状況が続き、同じ方向を向けないこともあったというが「気持ちを一つにして戦うことができ、チームらしくなってきた」と嶋田さんも話す。
強く、魅力あるチームへ
リーグ前半戦は2分7敗と勝てず、スピード感や個々の選手の力、経験値など2部との違いを体感。そこでサイド攻撃を強化し攻めの幅を広げたほか、数的優位な状況をつくり出すべくフォーメーション自体を変えるなど戦い方をシフトチェンジ。「基本的なシステムを整備し、チームの良さを出していった」と小嶺監督。セットプレーのトレーニングも重ねて攻めの形を構築。これが奏功し後半戦では3勝を挙げるなど、徐々に1部で勝ちきれるチームになった。また、大きかったのがメンタル面。選手の気持ちを切らさないよう、監督やコーチ、嶋田さんも声をかけあいながらサポートしてきた。「『残留』は低い目標だという声を頂いたこともあったが、歴史が浅く学生主体のこのチームで達成できたことは、優勝に近い価値があると思う」と小嶺監督は振り返る。
「来季、また1部で戦えるのは大きい」と嶋田さん。1部に定着し、トップを走り続けるチームになるための「第一歩」だと話す。「もっと強く、魅力あるチームになるためには、サッカー以外の面も大切。1つひとつ階段を上って子どもたちに『フィールズに入りたい』と言ってもらえるようなチームになりたい」
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