みどりーむ10周年記念誌編集委員長を務める 布川 義之さん 寺山町在住 79歳
「大局を見る」を信条に
○…今月節目の年を迎える「みどりーむ」の歩みをまとめた記念誌編集の舵を取る。「先輩方が築いた栄光や成功を綴るだけでなく、その先のみどりーむの未来を見据える内容を盛り込みたい」と新旧の運営委員による座談会などを企画。途中、自身は心臓手術を受けながらも記念誌を作り上げた。「我々もだいぶ齢をとった。伝えられるうちに、若い世代へ経験や思いを伝えたい」と熱意を燃やす。
○…1937年、田園調布に生まれる。歳の離れた姉を2人持つ末っ子の長男として思う存分可愛がられて育った。何でも誰かがやってくれる人生を主体的に変えようと思ったのは大学生の頃。演劇部の仲間からふと言われた「あんたは何でも誰かが助けてくれるじゃない」の一言を見返してやろうと一念発起。知らない世界にどんどん飛び込み、就職も一般企業の営業畑に挑戦するなど自己改革に燃えた。「社交性も好奇心もこの時期に随分養われたかな」と懐かしむ。
○…67歳で退職後は家に閉じこもることなく地域に自然と目が向いた。現在はみどりーむで広報情報部会長や市民向け講座の企画・運営など多くの事業に携わる傍ら、趣味の囲碁を楽しんでいる。「囲碁はね、目の前の戦いだけに終始してはダメ。全体を見通した戦略がないと勝てない所が面白い。つまずいたらいつも碁盤を真上から眺める事が必要なんだ。大局を見ることが重要だね」とほほ笑む。
○…新たな担い手をどう育てていくかはあらゆる地域活動団体が抱える課題。その解決法として自身が大切だと考えるのは、受け入れ側の”ウェルカムの表現”だ。「日本人って人見知りでしょ。だから新入りさんに話しかけたり、包み込むような思いやりが中々表現できない。ボランティアの先進国である欧米などでは皆が自然にやっていること。日本人もなんとか知恵を絞って、奉仕の心を次世代に繋いでいく策を練りたいもんだね」
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