にいはる里山交流センターで開催中の「森のろうけつ展」の出展者 横井 英夫さん 霧が丘在住 67歳
自然にいきづく芸術家
○…蝋けつ染に出合ったのは約20年前の北鎌倉。「師匠の個展に一緒に出してもらった時に”すごい”と褒められ嬉しかったのを今でも覚えています」。5、6年前から本格的に制作するようになり、100年以上の歴史を持つ太平洋展で3年連続入選するまでになった。「良くも悪くも防染した蝋を取り除くまで作品の出来が分からない」と魅力を語る。区内の豊かな自然をこよなく愛し、自然と命をテーマにした作品を作り続けている。
○…29歳年の離れた妻と結成した音楽ユニット弥勒(ミルク)として、日本中旅をしながら歌っている。「感謝の気持ちを込めた自然へのラブソングです」。ルーツは沖縄の音楽。横笛、三線、ギターなどを奏でながら踊り、オリジナルのフォークソングを発信している。新治周辺の森で生まれた曲も数多い。「夫婦で初めて一緒に歌った時に気持ち良さを感じて活動するようになった」とユニットのルーツを振り返る。アーティストとしての愛称”BOO”に対して「妻が呼びはじめたあだ名なんです」と少し照れた表情を見せた。
○…20歳前の頃から山登りが趣味になった。最初は尾根だったが「ロッククライミングで岩壁を登るようになりました」。谷川岳などに年間200日以上足を運んだ。仕事が終わってから夜山に登り、駅のベンチで始発まで仮眠をとったこともあった。「今では旅の合間に二人で森や里山を散策して自然からパワーをもらっています」
○…『にいはる里山交流センター』で現在開催中の作品展は、昨年に続いて2度目。「大好きな森がすぐそばにあって、作品も喜ぶ環境ですね」。横浜とは思えないような緑区の自然の豊かさを多くの人に再認識してほしいと心から願う。「これからもずっと活動はしていきたい。同じ明日があるとは限らない」と話し、夫婦で手をとり合いながら今を大切に生きていく人生が未来へと続いていく。
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