区内の町内会の有志らで構成される中原防犯協会では、詐欺撲滅のためのキャンペーンを定期的に実施している。
被害者と直接接触し、金銭やカードを受け取る「受け子」を撃退するためのオリジナルシールを、区老人会に配布。シールには「詐欺撲滅」などと書かれており、玄関先に貼ることで犯行をためらわせる効果があるという。田中会長は「シールを受け取った人はぜひ活用してほしい」と呼びかけている。
「自分は大丈夫と思っている人こそだまされやすいのでは」と田中会長。「在宅中でも常に留守番電話を設定し、電話の相手を確認してほしい。また、詐欺撃退メッセージの音声も効果的。我が家でも活用している」と対策を語った。
中原防犯指導員連絡会には約50人のメンバーが在籍。女性の会員を中心に、被害が発生しやすいと言われる年金支給日に金融機関付近で高齢者へ注意を呼びかけているという。尾木孫三郎会長は、「犯人グループは手を変え品を変え犯行に及んでいる。流行の手口を啓発し、しっかり防いでいきたい」と話す。
また、尾木さんは、一昨年発足した中原区特殊詐欺撲滅対策推進協議会の会長も兼任。地域一丸となって撲滅を目指すため関係団体や町会長らをメンバーとして結成された。現在は新型コロナウイルスの影響で活動が制限されているが、今後はキャンペーンなどを企画し、活動の場を広げていきたいという。尾木会長は「我々の活動で被害に遭う人を一人でも減らせたら」と決意を語った。