市政報告Vol.18 公園は「ルール」ありきから「思い」ありきへ 川崎市議会議員 重冨たつや
新たな担い手探し
昨年、川崎市は公園に関する新たな取り組みを公表しました。公園の活用など管理運営に、より多くの市民に関わっていただくために「市民のしたいこと」が実現しやすいような公園を目指していく取り組みです。市がこのような方向性を示した背景としては 公園の管理運営をこれまで担って頂いていた市民団体である管理運営協議会などの高齢化や世代交代の停滞などがあげられています。今回の取り組みは、今後も公園が適正に維持管理・活用される場所であり続けるために、これらの既存団体に対する支援策を拡充するなど見直すとともに、新たな担い手を見つけるための取り組みといえます。
ノウハウは全市で共有
具体的には、各区で一か所ずつ選定された公園で、新たな担い手を含めたワークショップ(公園の利活用に関する検討会)を実施することで、「市民のしたいこと」が実現しやすいような公園にしていくために必要な行政の支援内容、手続き方法の見直し、既存のルール撤廃などを検討します。ワークショップの参加者としては、管理運営協議会、公園活用に関心を持つ市民団体・企業などが想定されています。このワークショップの結果によっては、公園でのイベント開催に必要な手続きの簡素化や、食品・火の取扱いに関してこれまでのルールが見直される可能性があります。ワークショップで実施された公園の活用手法は、市内で同様の活用をしてみたい個人や団体へ情報提供されることで、公園で「市民のしたいこと」を実現していくためのノウハウとして全市的に共有されます。これによって、お住まいの地域で前例がないことでも市内のどこかで前例があれば、手続きなどがスムーズにできるようになり、誰もが公園を活用しやすくなるかもしれません。
みなさんは地域の公園でこんなことができたらいいのにと思われたことはありますか。川崎市の公園が、ルールにあわせて市民が活用する場所ではなく、市民の思いにあわせてルールが変化していく場所になっていけるよう、この取り組みの今後を注意深く見守っていきたいと思います。
重冨たつや
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5月10日