市内の小学校で進められている「総合的な学習の時間」で、地域に目を向けた活動が目立っている。その取組み内容に関係者からは称賛の声が聞かれている。
木月小4年
木月小学校の4年生は、地元の盲導犬利用者の体験談などを聞いた授業をきっかけに、「点字メニュー表」の作成に取り組んだ。提供先に選んだのはオズ通り商店街にある喫茶店「いーはとーぶ」。点字機を活用して画用紙10枚以上に点字メニューをまとめて同店に届けた。同店主の安生誠彦さんからは「目が不自由な人にも喜んでもらえると思う。ありがとう」と声を掛けられた。
4年生の安齋瑞乃さんは「クラスの皆と協力し、人の役に立つものができて良かった」とし、小原蒼生さんは「目が不自由な人に喜んでもらいたくて、間違えないように注意して作ることができた」と話した。榊原洋介教諭は「児童からこうした発想が生まれ、学習している中で成長が見られた。地域の方の協力も頂き感謝したい」と振り返った。
住吉小6年
卒業を間近に控えた住吉小6年生がテーマに掲げたのは「地域のために何ができるか」。地域へ取材をしながら、6年間の感謝の気持ちを表すために選んだのが、”ブレーメン通り商店街への恩返し”だった。実際に取組んだ一つが「自転車通行自粛の呼び掛け」。同商店街で、自転車と歩行者の接触事故が多いことを知り、児童らは、プラカードとビラを作って呼びかけた。その姿を目にして自転車を降りる人も見られ、同商店街も「勇気ある取組みであり、素晴らしい行動」と称えた。6年生の吉野聡志さんは「初めは難しい事かと思ったけど、僕たちの思いが伝わって良かった」とコメント。担任の増田瑞紗教諭は「地域への感謝の気持ちから、実行する難しさを感じながらもやりきった。役に立ったという達成感もあったようで良かった」と目を細めた。
平間小6年
平間小6年生は今年1月から3月まで、週3〜4日ほど「街の美化活動」を継続的に実施。日々の通学路や公園などを中心に、ごみ袋を手に丁寧にごみ拾いに取り組んだ。6年生の松木彩純さんは「缶、ペットボトル、タバコの吸い殻が多かったが、地域の人に喜んでもらえて嬉しかった」と話し、渡辺圭輔さんは「テレビなどの粗大ごみもあってビックリした」と振り返った。平間銀座商店街の石井雄介さんは「大人が看過している所に対する素晴らしい活動」と評価。担任の谷間亮太教諭は「地味な活動だったかもしれないが、生まれ育った街を大切に、今後大きな取組にも挑戦してほしい」と話した。