元アナウンサーでニュースキャスターの辛坊治郎氏が10月12日、エポックなかはらで講演会を行い、500人以上が訪れた。
辛坊氏は、景気拡大が4年10カ月続いている現在は、「2002年から約6年間続いた戦後最大の景気上昇に次ぐ2番目で、高度経済成長期のいざなぎ景気を超えた」と言及。しかし「景気が今後も上向き続けることはありえない」とし、近い将来大きな景気変動があるとの見立てを示した。
また、日本が今後抱えるリスクは「長寿社会にある」と指摘。新型がん治療薬も健康保険で適用できる日本の医療システムは世界トップクラスと評価しながらも、「健康保険制度が今後も維持できるのか真剣に議論すべき」と強調した。再生医療の研究が進むも「長生きだけが全てではない」との考えを示し、自身が4年前に太平洋で遭難したヨット事故で「人生観は大きく変わった。生きているのではなく、生かしてもらっているとの思いに至った」と話した。
その他、国政や日中関係、メディアの言論統制、芸能界のこぼれ話などに触れ、笑いも交え約1時間半にわたり、軽快な辛坊節で観客を惹き付けていた。
講演会を主催した税理士法人誠和コンサルティングの尼野正一代表は「大変興味深い話の数々で、多くの方に楽しんで頂いたようで良かった。今後の企画もぜひご期待下さい」と話した。