神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中原区版 公開:2020年7月24日 エリアトップへ

葛藤抱え涙の断髪式 旧中川部屋 元幕下旭勇幸

スポーツ

公開:2020年7月24日

  • X
  • LINE
  • hatena
断髪式に臨んだ旭勇幸
断髪式に臨んだ旭勇幸

 幸区南加瀬の大相撲・旧中川部屋所属で地元出身の元幕下力士「旭勇幸(きょくゆうこう)」の濱上京介(はまがみきょうすけ)さんが今月、引退した。同部屋を巡っては親方の不適切指導があったとされ、部屋が閉鎖されたことが報じられた。濱上さんは複雑な胸中を明かしつつ、部屋で学んだことを母校の後輩たちに伝えたいと語る。

 旭勇幸のしこ名で土俵に上がっていた濱上さんは、今年3月の春場所で左腕を肉離れ。肩があがらず、生命線である左まわしを取る相撲がとれなくなった。その後稽古で再び負傷。さらに転倒して負傷した際に感覚がなくなった。5月下旬、引退を決意し師匠に伝えると、親方は数秒間の沈黙の後「そうか。ケガも多かったからな。お前が決めたことだ。俺は止められない」と語った。

 幸区南加瀬出身。県立向の岡工業高校(多摩区)を経て、川崎区にあった春日山部屋に入門。その後、部屋の騒動で追手風部屋に移籍。当時から指導に当たった中川親方が春日山部屋を継承し、中川部屋へ移った。「残ってくれてありがとうな」。師匠からそう声をかけられ「最後の師匠と決めた」という。

 通算戦績は147勝128敗27休。幕下昇進を決めた昨年3月場所の一番は最も印象に残る取組。私生活では「目配り、気配りの利く人間になれ。一日一日を大切に」と親方に説かれた。「部屋に入ったおかげで人間的にも成長した」と濱上さんは語る。時に厳しい指導があったが、部屋は家族のような温かい雰囲気だと思っていた。だが、親方の行き過ぎた指導が報じられると「親方への受け止め方について皆いろんな考え方を持っていた」ことに初めて気づいた。「親方と、力士同士と、もっとコミュニケーションをとれていれば」と悔やむ。

 第2の人生は、建設会社で働く。まずは体を治し、現役時代135kgあった体重を100kgにすることが目標。断髪式で、向の岡工業高校の清田英彦監督から「指導者として今後うち(向工)でやってほしい」とも伝えられた。清田監督は濱上さんの裏表がなく、後輩に優しい人間性も評価する。

 母校に出向いて後輩たちに胸を貸す日々。濱上さんは「引退後も、相撲界に関われることに喜びを感じます」と語る。

中原区版のローカルニュース最新6

子ども向けフェス

子ども向けフェス

ブレーメン通り商店街で

5月3日

アユ1万匹放流

川崎河川漁協

アユ1万匹放流

親子らでにぎわい

5月3日

着物リメイクで支援

上平間の山本さん

着物リメイクで支援

5月26日 自宅で展示会

5月3日

不登校対策で指針案

川崎市

不登校対策で指針案

5月21日まで意見公募

5月3日

神奈川版が発売

地球の歩き方

神奈川版が発売

全33市町村網羅532ページ

5月3日

一般開放9日から

生田緑地ばら苑

一般開放9日から

3300株が咲き誇る

5月3日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 5月3日0:00更新

  • 4月26日0:00更新

  • 4月19日0:00更新

中原区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

中原区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook