花と緑に溢れた街づくりを目指す、なかはら20年構想委員会(萩原ひとみ委員長)は11月19日、区の花パンジーの配布会を市国際交流センター広場で開催。会発足当初から約18年間続けてきたこの催しも今回が最後となり、活動に賛同してきた関係者は惜しむように記念撮影に応じた=写真上。
毎回参加してきたという中丸子橘町会の中野知勝さん(77)は「三角公園の花回廊に植えると、園児や近隣住民が喜んでくれる。今後パンジーを入手できるのか不安」と心境を吐露。中丸子南緑道を守る会(竹田好夫会長)は配布会後、玉川小学校3年生の授業の一環として児童らとパンジーを植え付けた。花を手にした上山侑希さんは「友達と遊ぶ時に通る道。(花植えは)初めての体験でとてもきれいだった」と笑顔をみせた。
パンジーを提供してきたのは、年間10万株を生産する下小田中の農家・藤光園。代表の内藤恭正さん(54)は「最初はボランティアで始めたが、子どもが楽しそうに植える姿を見てから使命に感じてきた」と話した。
今年度で活動中止
同委員会は2003年、市都市計画マスタープラン中原区構想として設置。”20年後のもっとすてきななかはら”を掲げ、緑化活動のほか、散策マップ作りや防災フォーラムも企画してきた。しかし今回、市の方針を受け今年度をもって活動を中止。萩原委員長は「パンジーの配布は地域や子どもたちの足元を明るく照らしてきた。24年に川崎市で開かれる全国都市緑化フェアに何らかの形でつなげていけたら」と未来を見据えた。