市政レポートNo.5 川崎市立井田病院の経営について みらい川崎市議会議員団 高橋みさと
本日で、第4回定例会が閉会します。この定例会では、決算特別委員会が開かれ、令和4年度の決算を審議しました。
私は、健康福祉分科会で、健康福祉局、病院局、消防局の所管する事業の決算を審議しました。その中で、新型コロナウィルス感染症の影響を大きく受けた川崎市立井田病院の経営についてご報告します。
【井田病院の現状】
井田病院は、令和元年度まで順調に赤字幅が減少していましたが、令和2年度以降、入院・外来患者数の減少により、医業収益が悪化しました。令和4年度は、患者数は増加したもののコロナ禍以前には及ばず、医業収益も回復していません。
その要因としては、令和2年度以降、新型コロナウィルス感染症に対応するため、最大で92床(病床全体の25パーセント)をコロナ専用病床に提供したこと、不急の手術等を制限したこと、川崎市の病院事業全体の最適化を進める一環として、稼働額の多い血液内科を令和3年度に川崎病院に移転したことなどがあげられます。
特に、コロナ禍で別の病院に移ってしまった患者さんに戻ってきてもらうのは難しく、その影響はしばらく続くものと考えられます。
コロナ禍では、国からの補助金で病院事業の純利益は結果的に増加しましたが、令和5年度には、補助金が大幅に減少する予定で、市の財政に及ぼす影響が懸念されます。
【井田病院の取組】
▽地域医療機関との連携再強化
コロナで減ってしまった地域医療機関(かかりつけ医など)との紹介・逆紹介を増やす取り組みを行っています。今年7月には、地域医療機関からの専用電話回線「つなぐ・つながる・ほっとライン」を開設し、紹介患者のより円滑で迅速な受け入れを進めています。
▽救急患者の応需率向上
昨年7月から、川崎市病院協会の「中原2次救当番制」事業に参画し、地域と一体となった効率的救急体制づくりに取り組んでいます。
▽切れ目のないがん治療
昨年7月から、がん・総合検診センターによる精密ながん検診を開始、緩和ケアを含めたがん診療を進めています。
現在、病院事業の次期経営計画を策定中であることから、分科会では、井田病院の経営改善の取組を盛り込むことを要望しました。引き続き、注視していきます。
立憲民主党中原区支部・高橋みさと
川崎市中原区
takahashimisato3310@gmail.com
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11月1日