子ども自転車運転免許の発行など、独自の取り組みが盛んな開成町で今年度から『開成町救命講習』がスタートした。
非常時に人命を救う応急手当を、一人でも多くの町民に覚えてもらおうと導入された同講習。開講を可能にしたのは、同町の防災安全専門員を務める米山則明さん(60)の存在が大きい。足柄上地域の元消防署長でもある米山さんが、普通救命講習や上級救命講習などの講師になれる『応急手当指導員資格』を持っていることから、これまで消防署を通じてのみ実施されていた救命講習を町独自に開講できるようになった。
また同町では通常3時間かかる『普通救命講習』とほぼ同等の内容を、60〜90分程度に短縮した『救命基礎講習』を設け、受講者には町から修了証を発行する。米山さんは「基礎講習は少人数が対象。用意できるダミー人形の数や時間の関係で心肺蘇生法等を一部の人しか体験できなかった防災訓練等に比べ、参加者全員に正しい知識や技術を見につけてもらえる。また”乳幼児・小児が多い場所での応急救護”等、受講者の要望に応じてカリキュラムも調整できる」と利点を語っている。
開成南小で第1回
開成南小学校(井上義文校長)の全教諭28人が4月13日、救命基礎講習を同町で始めて受講した。
同校ではこれまでもプールでの授業が始まる夏前に消防署を通じて救命講習を受講していたが、今年度は4月中の実施を決定。人数が多かったこともあり、当日は米山さんと消防署職員2人の計3人が合同で講師となった。
講義では、町所有のダミー人形やAED(自動体外式除細動器)、毛布などを使って、講師が心臓マッサージや人工呼吸、AEDの使用法などを90分間みっちり指導。教諭らも次々と質問を投げかけるなど、真剣な面持ちで受講した。同校では「あってはならないことだが有事の際、訓練を受けたことで慌てずに対処して、子ども達を助けることができる」と期待を寄せた。
同町の救命基礎講習は5人以上から受講可能。5月中旬に開成小教諭と日赤奉仕団、6月にはパレットガーデンで開講予定。
問合せは環境防災課【電話】0465(84)0314。
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