南足柄市広がる栽培 そばによる地域おこし 金太郎を連想する「赤花」品種の作付けも
金太郎の伝説が残る南足柄市で、そばによる地域おこしが広がっている。そばというと白い花が一般的だが、「金太郎そばの会」では9月に矢倉沢の遊休農地に観光面でも目を引く赤花そばの種をまいた。また、商工会観光部会では昨年から「そばづくり」に取り組んでおり、今年に入り市内約2500平方メートルで栽培を開始した。”そば”の可能性に期待が集まる。
金太郎そばの会(内田清会長)は「金太郎の赤い肌の色を摸した”赤花そば”の植栽を通じて新たな名所づくりをしたい」と、活動を昨年からスタート。今夏にはNPO法人の申請をするなど本格的な稼動を始めている。東京の深大寺そばグループとの交流も進めており、技術面での協力などを得る予定だ。9月23日には、市内の親子らが参加する「親子そばまき体験教室」を矢倉沢の田代家元屋敷で実施した。同会のそばの栽培面積は約2000平方メートル。そのうち赤花そば(高嶺ルビー)は約10%を占める。会では「良質な水が豊富な南足柄で、そば粉の活用や提供により足柄の新名物の創造を目指したい。商工会とも連携しながら、民間でできることをやっていきたい」と意欲を見せる。
商工会観光部会は 農商工の連携で
市商工会の観光部会(鈴木陽一部会長)では、昨年から農商工連携の取り組みとして「そばづくり」の勉強会を始め、栽培方法などを学ぶ。今年に入り矢倉沢で夏そばをはじめて作付けし、収穫したそば粉を使った試食会も実施した。その後、そば栽培に協力する会員が増え、8月下旬から種をまいた秋そばでは岩原や怒田、千津島等でも作付けされた。商工会ではさらに栽培面積を広げる計画で、生産者を募集中だ。
また、そば栽培では大雄町の「花咲く里山協議会」(山崎政行会長)が、4年前から里地里山保全活動の一環で種まき、そば打ち等の体験会を開催している。
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