今秋の市政懇談会で小田原市との合併を含む地方創生の新自治制度「連携中枢都市圏構想」を打ち出した南足柄市が、自治体の在り方を模索している。12月1日の加藤洋一氏、2日の内田克己氏の市議会一般質問でその姿勢や現状が浮き彫りとなった=2日起稿。
両日の一般質問を通じて加藤市長は、圏域の中心市と近隣の自治体が連携して一定の人口規模と地域経済を維持、発展させる連携中枢都市圏構想について「県西地域にとって推進するべき圏域のあり方」との認識を示した。
さらに「今年度中に、県西地域2市8町で構成する神奈川県西部広域行政協議会に諮り、その後の早い時期から検討を進める」とし、「小田原市長さんが(西部広域行政協議会の)会長としての立場で、そうした方向で進めて頂ければと思っている」とも述べた。
1日の答弁で「南足柄市は、小田原市とともに県西地域の中心市として圏域を支える責任がある」とした加藤市長が、翌日に小田原市の加藤憲一市長にけん引役を委ねる発言をしたことに、内田氏が「合併や広域連携では強いリーダーシップが必要だ」と迫った。
南足柄市の石田和則副市長は1日の本会議で「広域連携にしても合併にしても時間的な余裕はさほどない」と述べ、検討を急ぐ考えを示唆した。
◇◇◇
南足柄市は10月19日の市議会全員協議会で、南足柄市と小田原市を「中心市」とした「新たな県西地域の連携都市圏」を相関図が入った資料で説明した。
中心市と県西8町(山北、開成、松田、大井、中井、箱根、湯河原、真鶴)が連携協約を結び、圏域で発展をめざす「連携中枢市圏構想」を示し「中心市となるための検討を行政、議会、市民等で進める」とし、事実上の合併を示唆した。
その後の市政懇談会では具体的な市町名を削除した資料を配布し、新たな枠組みの必要性を強調した。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
足柄版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|