開成町吉田島に住む元会社役員の辻村昌美さん(71)が、開成町が運行している町内巡回バス「あじさいちゃん号」の車両購入費として400万円を寄付した。これによりバスは4月17日から増便され2台での本格運行が始まった
「高齢者や障害者などみんなにやさしいまちづくりをしてほしい」と話す辻村さんは、昨年度まで町の自治会連絡協議会長を務めていた。高齢者の免許返上のニュースを耳にするようになり寄付を考えるようになった。巡回バスがあれば高齢者が外出しやすくなり、認知症の予防にも繋がり、車椅子でも気軽に利用できればと福祉車両を寄付することにした。
利用者は「近所に路線バスが通ってなかったのでとても助かる」、「役場やスーパーに買い物に行くのに便利」など喜びの声も上がっている。
同時に、辻村さんの妻・恵美子さん名義で「子どもたちの教育に役立ててほしい」と開成町に100万円の寄付もあった。開成小と開成南小に50万円ずつ分配され、年間を通して図書を購入する資金に充てる。
開成町では当初、巡回バスの利用者は高齢者が中心になると見込んでいたが、2年間の試行運転で子育て世代の母親と子どもの利用も少なくないことがわかった。要望や意見を集約し、路線バスが巡回しない町の北部や人口が増えた南部、子育て支援センターなど計5つのバス停を増設。
金井島や的場と開成駅西口を繋ぐ南北線と、酒田保育園、水辺スポーツ公園、開成駅東西口を結ぶ巡回線が往復することにした。
運行日は祝日と年末年始を除く平日で無料。時刻表は町HPで公開しているほか、役場入口、福祉課前、福祉会館、2カ所の子育て支援センターに置いてある。
問い合わせは同町福祉課【電話】0465・84・0316
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