山北町共和地区に伝わる国指定重要無形文化財「お峯入り」が10月8日(日)にある。5年に一度の開催に合わせて、山岳修行や修験を研究する日本山岳修験学会(鈴木正崇会長)が山北町で学術大会を開く。
旧共和村に受け継がれてきたお峯入りは、村の男衆80人が30以上ある配役の装束を身にまとい8種類11の演目を披露する民俗芸能。演目には修験の儀礼のような踊りもあるが学術的な研究はされていない。
地区内の高杉にある神明社で行われてきたが、近年は山北町役場の駐車場でも行われるようになった。
地区に伝わる記録は1863(文久3)年の開催が最も古い。明治時代に2回開催され1934(昭和9)年に復活。翌年(昭和10)は紀元2600年記念の鎌倉公演の記録がある。当時の共和村は川村との間で河村城論争の渦中にあり、共和村がその優勢を誇示する意図もあったとみられる。
日本山岳修験学会は1980年設立の有識者研究組織。日本人の信仰の原点とされる山岳信仰や修験道を調査研究している。会員は全国に約500人、設立から年1回学術大会を開催し、今回が38回目となる。
学術大会は10月6日(金)から8日(日)までの3日間、山北町生涯学習センターを会場に開催される。120人の会員が出席予定。
6日(金)午後1時から午後5時50分まで10人が研究発表、7日(土)午前9時から午前11時15分まで5人が発表。午後0時50分から午後5時まで公開講演。
8日(日)のお峯入りは午前9時半から役場駐車場、午後0時半から大野山で「道行き」、午後1時半から神明社境内で演舞。
町の担当者は「学術大会の開催を機にお峯入りの研究が進めば全容解明につながるのでは」としている。6・7日の発表と講演は参加費無料。問い合わせは山北町生涯学習課【電話】0465・75・3649へ。
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