久本で医業を営んでいた岡家の建造物を整備した久本薬医門公園が今年3月、一般開放されて10年を迎えた。伝統行事や野菜の直売などが行われ溝口のシンボル的な公園として定着している。4月29日(土)から5月5日(金)までは「端午の節句」まつりが開催される。
久本薬医門公園は、久本で診療所を開業していた岡家の土蔵、薬医門などの建造物を活用し、整備した公園。岡家は、江戸から昭和まで約270年、久本で医業を営み、高津村の村長を務めるなど地域の基盤づくりにも貢献した。
1994年に都市計画整備により住居は解体。敷地の半分は道路用地となったが、残り半分は活用が決まっていなかった。江戸後期から明治の歴史的建造物を残そうとする地域住民の署名活動もあり、06年に公園整備が行われた。
公園の管理運営を行うのは、周辺地域の町会や老人会などのメンバーで構成される久本薬医門公園管理運営協議会(三富末雄会長)。同協議会の持田忠康さん(73)は「高齢者と子どもたちのふれあいの場になるように」と、運営方針を話す。
現在、野菜の直売「さんの市」や「高津公園体操」の会場として利用されるほか、同協議会が主催する「ひな祭り」「七夕」の催しを開催している。
今年3月のひな祭りは、1500人の来場があった。持田さんは、「少しづつ、輪が広がっていると感じている。参加する子どもたちの成長も見れて嬉しい」と話す。8代目・道孝氏の次女・下永道子さん(83)は「生まれ育った家がこうして残り、地域の皆さんに利用されるのは嬉しい。運営協議会の方たちのおかげです」と話す。
端午の節句では、地域から寄贈された兜や鯉のぼりが掲げられ、久本陶芸同好会による陶芸展を開催。
同協議会では、公園や蔵の利用を受け付けている。問い合わせは【電話】044・833・3560持田さん。
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