タウンレポート "市民目線" 充分な配慮を 消防署跡地売却 事前説明なく住民怒り
現在、中原区役所の暫定駐車場などに利用されている中原消防署跡地。この市有地の将来的な活用について地元住民らは、国道409号線(府中街道)拡幅工事により移転が必要な商店等の代替地を含む商業施設、集会所や公園など”商店街として相応しい整備”を市まちづくり局に要望していた。しかし、市がこの土地の一部を7月8日に売却していたことが発覚。土地の活用を模索していた住民らは「聞いていなかった」と憤りを顕わにしている。
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地元住民が中原消防署跡地売却の事実を知ったのは8月15日。
求められる今後の対応
409号線拡幅工事の報告会だった。住民から「状況を説明してほしい」と求められ、市は、土地の売却から2ヵ月以上経った9月29日に住民向け説明会を開いた。
市は、「8月26日のまちづくり委員会で報告するまで公表するつもりはなかった」とし、当初説明会を開く予定も無かったという。しかし、「住民からの要望も知っていたので、いずれは報告しなければとは思っていた」とも話す。土地の活用を市とも話していた住民からは、「事前に説明すべき」「住民を無視した街づくりだ」など怒りの声が聞かれた。
今回の土地売却は、JR南武線武蔵小杉駅のバリアフリー化が目的。エスカレーターやエレベーターを設置する用地を確保するため、地権者に消防署跡地が代替地として提供された。バリアフリー化は利用者からの要望が高く、設置は急務とされていた。説明会でこの内容を聞いた住民らは、バリアフリー化も市民の声を反映させたものとして一定の理解を示した。しかし、「”市有地だから市の勝手”では市民協働はない」と話す。
今後は、409号線の拡幅により、この地域周辺の整備が予定されている。街づくりを真剣に考える住民の思いを汲み、市民の目線に立った市の対応がより求められる。
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4月26日
4月19日