中原区町内会連絡協議会 被災地の現状を視察 鍵は住民の地域デビュー
中原区町内会連絡協議会(石井康昭会長)のメンバーらが11月20日・21日の2日間、福島県いわき市を視察した。東日本大震災で被災した地域の復旧への取組や震災時の町内会・自治会の役割や教訓等を学び、今後の町内会・自治会活動に役立てることが目的だ。
視察に参加したのは、同会の30人。いわき市で被災者支援を行っているNPO団体「3・11被災者を支援するいわき連絡協議会(みんぷく)」や行政の説明会、仮設住宅や津波の被害現場などの視察を行った。
みんぷくの説明会では、赤池孝行事務局長から、防犯グッズの選び方や災害時の町内会の役割など実体験に基づく話があった。具体的には、「手動のライトは両手がふさがってしまうため、ヘルメットに装着するライトが役立った」「どんな電池でも使える電灯があるととても便利」「普段食べなれているものを備蓄しておいた方がよい」「使ったものを使っただけ補てんするというローリングストックという考え方が大切」など。
さらに、住民に地域デビューをすすめることや多くの住民を巻き込んでおこなう防災訓練のアイデアなどの説明もあった。
同会の石井会長は「実際に経験していないと分からないことだったので、みんな感心していた。防災訓練に関しては、お祭りやイベントと合わせて子どもに多く経験を積んでもらうなど参考になる話も多くあった」と話した。
随所に残る被災の跡
被災地の視察では、津波によって87%の家屋が全壊し、115人の犠牲者が出た平薄磯地区等を訪れた。交通網などのインフラ整備は進んでいるものの、避難住居での生活や風評被害など、課題はまだまだ多く残っていたという。
また、市内の各店舗などでは写真展が行われ、店主らによる被災体験を聞くことができ、訪れてきた人達に震災のことを知ってもらおうと尽力する姿を見ることができたという。
今回の経験を踏まえ同会では、「自助・共助での防災の強化を図るとともに、住民の地域デビューを促進させたい」と話している。
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4月26日
4月19日