川崎フロンターレのホームグラウンド・等々力陸上競技場でアジアチャンピオンズリーグ(ACL)が開かれた場合、2万7495席のうち、約4割の1万386席が使えないことがわかった。これは、座席の規定に30cm以上の背もたれが必要となったため。
川崎フロンターレは現在、J1のリーグ総勝ち点で首位を走る。このまま好調を維持すればACL出場の可能性は高い。ACLでは出場チームのホームグラウンドが使われることがほとんどで、過去にフロンターレが出場した際も同競技場が会場となっている。
同競技場を所有する川崎市によると、このほど改定された規定により、座席総数の2万7495席のうち、バックスタンド1階の3782席とサイドスタンド立ち見席の6604席がACLでは使用できないことになる。現状のまま試合が行われた場合、Jリーグのチケット代をもとに試算すると、約1900万円の損失となる。観客席が5000席以上あれば試合は成立するが、特に1階のゴール裏はチームサポーターが集まる場所であり、現状のまま開幕を迎えると、サポーターの不満が募るのは必至だ。例年、初戦は2月に行われるため、チームは市と協議し対応を急いでいる。
今回の「背もたれ問題」に該当するサイド、バックスタンドは、20年以上にわたり使用しており、市では老朽化やJリーグの基準に合わせるために、これから工事計画を練り始める段階にあったという。
川崎フロンターレの広報では「市民の皆さんと選手で作りあげる等々力の一体感ある雰囲気が損なわれてしまうことが一番大きい」と話しており、市の担当者は「今回の問題は市でも最重要課題と位置付けている。対応をどうするのか早急に決めたい」と話している。
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