流鏑馬の流派の一つ、武田流鎌倉派の故・金子有鄰氏の三十三回忌と、息子である故・家堅氏の一周忌を兼ねて、10月6日(土)に材木座海岸で奉納流鏑馬が行われる。昨年行われる予定だったが東日本大震災の影響で延期になり、今年になって開催される運びとなった。市立第一中学校の第21回同窓大会の一環として企画されたもので、同校同窓会「清潮会」(高野博会長)と日本古式弓馬術協会武田流鎌倉派(井村直也理事長)、鎌倉歩け歩け協会(鈴木茂生会長)の3団体による共催。小雨決行。
日本古式弓馬術協会の前理事長、金子家堅氏は、1949年から63年まで第一中学校で教鞭をとっていた。その縁から実父で「日本最後の侍」と称された武田流の弓馬士、金子有鄰氏の三十三回忌にあたる昨年5月に、清潮会が流鏑馬法要を企画。材木座らしさの象徴である海岸を会場に定め準備していたが、東日本大震災の影響から、海での開催を予定していた同企画は延期となった。それから1年経たずして、理事長だった家堅氏が死去。同氏の一周忌も合わせて改めて法要を行おうと、同窓会の幹事12人が立ち上がった。
今回の法要に合わせて同窓会の第21回大会も実施。高野会長が市内でハイキングなどを行う「歩け歩け協会」の理事を務めていることから、同協会も協力する。
1982年から活動記録を残している同窓会によると、弓馬術を取り入れた企画は、今回で3回目。第一中の新校舎が落成した1985年には海岸で、1997年の一中創立50周年の際には校庭で行った。いずれも実戦用の弓馬術「笠懸」で、鶴岡八幡宮で行われるような儀式的な要素の強い流鏑馬は今回が初めてとなる。
会を取り仕切る高野会長は「材木座の人はもちろん、他の地域の人にも楽しんで欲しい」と話している。
波打ち際300mを疾走
法要当日は市内材木座の補陀洛寺で護摩法要を行ったのち、武田流の射手が馬を引き連れて海岸まで行進。流鏑馬法要は午後1時から。砂浜に造成した300mの馬場を3頭の馬と8人の射手が疾走、3つの的に狙いを定める予定だ。
海岸での流鏑馬法要は見学自由で、その後の懇親会に参加する場合は別途3千円が必要となる。懇親会には、射手と交流することが可能。高野会長は「流鏑馬をこんなに近距離で見られる機会はなかなかない」と説明する。
問合せは【電話】0467・23・2684高野さんへ。
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