市内笛田の住宅街に1軒の猫カフェがオープンした。ここに集まるのは、捨てられるなどして動物病院に保護された野良猫たち。今後は店を訪れた人と猫たちをマッチングし、譲渡を進める予定で店主の女性は「不幸な命を一つでも減らしたい」と話す。
大仏殿高徳院から徒歩10分の笛田の住宅街。その中の1軒が、猫カフェ「鎌倉ねこの間」だ。ドアを開け2階の店舗スペースに足を踏み入れると、そこには8匹の猫たちがのんびりと暮らしている。
無邪気に遊ぶその姿からは想像しづらいが、これらは全て、捨てられていたり、ケガなどで命が危険にさらされていたところを、助けられた「保護猫」たちだ。
このカフェを営むのが、永田久美子さん(51)。子育てが一段落し、「何か新しいことを始めたい」と考えていた永田さんは1年ほど前、住民全員で猫を飼育しているアパートを紹介したテレビ番組を目にした。
幼い頃から猫が好きで、2006年に鎌倉に移ってからも2匹を飼育してきたこともあり「もっと多くの猫を幸せにできたら」と「保護猫カフェ」の開店を思いついた。
その後県内はもちろん、都内の猫カフェにも通い、運営方法を調査。横浜で獣医をしているいとこからは「獣医師間に保護猫情報のネットワークがある」とアドバイスを受けた。
年明けから湘南獣医師会を訪問し広報に力を入れた結果、湯河原市の動物病院などから保護猫を引き取ることが決まった。
自宅リビングを改装し、5月20日に「ねこの間」をオープン。もともとあった天井の太い梁は、猫の遊び場になっている。今後は、面談と飼育環境の確認を行った上で希望者に譲渡を進める予定で、永田さんは「1匹でも多くの猫が幸せになるよう、また、ここを人と動物の新たな出会いの場にしていけたら」と今後の展望を語った。
「鎌倉ねこの間」(笛田6の9の7)は江ノ電バス・京浜急行バス「打越」下車徒歩3分(駐車場なし)。営業時間は午前11時から午後6時まで。毎週月曜日と、第2・第4火曜日が定休日。料金は30分500円、1時間1千円(税別・小学生半額、飲み物別途)。小学生以下は保護者の同伴を。保護猫の受入れは最大10匹で、10匹に達した段階で譲渡を開始する(先住の2匹以外が対象)。
問【電話】0467・40・5379鎌倉ねこの間へ。
鎌倉版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|