小中学生に行政の役割や議会制民主主義についての理解を深めてもらおうと、第17回「かまくら子ども議会」が7月26日に開催された。当日は32人が参加。日頃の疑問を市長らにぶつけた。答弁を受けて再度質問する「議員」もおり、白熱した議論が交わされた。
これは、市議会の模擬体験を通じ、行政の役割や鎌倉市が直面する課題について考え、地方自治の仕組みについて知ってもらおうと企画されているもの。市内16の小中学校から32人が参加した。
当日は松尾崇市長のほか、市役所各部次長らが出席。山田直人議長が「積極的に発言し、これからの街づくりに対する考えを深めてほしい」と開会を宣言し、本番さながらの雰囲気で行われた。
参加者は「鎌倉の未来を考える」というテーマのもと、人権や防災など9つの分野から質問を用意した。
玉縄中学校の大村真子さんは「美術の資料集で鎌倉彫が紹介されていて、初めて有名なのだと知った。市民がこうした文化に触れる機会を増やすために何か取り組んでいることはありますか」と質問。
松尾市長は「子どもの頃から鎌倉彫や鎌倉の歴史に触れられるよう機会を作っていきたいと考えている。5月には鎌倉歴史文化交流館がオープンしたので、ぜひそちらでも学んでほしい」と答えた。
大船中学校で生徒会長を務める小林玄汰さんは新校舎になった母校について「新しく様々な防災設備が設置されたが、ほとんどの生徒や地域住民は使い方を知らない。災害時の混乱を最小限にするためにも、利用方法などが学べるイベントを市で開催してほしい」と質問。
これに対し教育部の天野宏哉次長は「大船中学校は地域の避難所としてプールの水を飲み水にできる浄水器などがあるので、市としても紹介していきたい」と答え、「生徒会が中心となって文化祭などで地域の人向けに発表してみては」と提案する場面もあった。
質問後、小林さんは「緊張したけれど良い経験になった。提案いただいたように、秋の文化祭で生徒会が中心となって発表の場を作りたい」と話していた。
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