青葉区を拠点に活動する「NPO法人Waveよこはま」(金子拓也代表理事)が今月2日、緑区で閉園した幼稚園の遊具を宮城県石巻市内の3保育所に届けた。今後も南三陸町内の保育所などへ8月を目処に、遊具などを届ける予定だ。
NPO法人Waveよこはまは、ごみ削減をテーマに環境活動を行っている団体。東日本大震災の被災地を支援するため、「パッションあおばプロジェクト」を立ち上げ、継続的な活動を行っている。今回の活動も同プロジェクトの一環。宮城県東松島市へボランティアに向かう同NPOのバスに、遊具などを積み込み運んだ。遊具の受け入れ先となったのは、同NPOが昨年12月から現地の市役所や町役場に声をかけていた中で手が上がった石巻市内の3つの公立保育所。
津波が押し寄せ、倉庫に保管していた遊具が海水に浸かり錆びるなどの被害に遭った鹿妻保育所(阿部たか子所長)には、運動会で使用する玉入れカゴやスチールブロックなどが届けられた。阿部所長は「とてもありがたいです。大切に使わせて頂きます」と話した。
また、金子代表は「届けられた遊具はまだ一部。石巻以外にも遊具を必要としている声を聞いているので、子どもたちのために継続した支援を行います」と話す。
きっかけは卒園生
遊具の提供をしたのは、緑区上山の『アトンメントの聖母幼稚園』。同幼稚園は、2008年秋に閉園を決定。今年3月に48年の歴史に幕を下ろしたが、卒園生の寄付によって園庭に設置された遊具や、園内の備品など閉園後の活用方法について検討してきた。
今回、同幼稚園とNPOとの橋渡し役となったのは、約40年前に卒園し、中山商店街(緑区)でカトウスタヂオを経営している加藤陽一郎さん。加藤さんは、以前から顔見知りだったNPOの金子さんからの誘いで昨年11月にボランティアに参加。石巻市内でボランティ活動を行った際、現地で「みんな流されてしまって子どもの遊び場がない」との声を聞いた。閉園の話を知っていた加藤さんは現地から戻るとすぐに石崎シスターに相談したことが今回の支援のきっかけとなった。
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