青葉区は9月、区民の生活意識や区政に対する要望などを把握するための「区民意識調査」の結果を公表。地域の課題として「高齢化」や「子育て環境」などが挙げられた。
調査は記述形式のアンケートで「生活環境」「福祉保健活動」などに関するもの。無作為に抽出した16歳以上の男女3千人が対象で、回答率は49%(有効回答者数1469人)だった。
介護問題を不安視
生活環境に関する「住んでいる地域にはどんな課題や問題があると思うか」との設問(複数回答可)に対し、最も多かった回答が「高齢化による介護問題の深刻化」(36・9%)。前年比で3・6ポイント増加しており、高齢化に対する危機感の高まりがうかがえる。
青葉区は平均年齢が42・3歳と、市内で2番目に低いものの、65歳以上の人口比率を示す高齢化率はこの10年間で7ポイント増加。区は「同じ時期に転入してきた同世代の人が多い。その世代の高齢化も要因の一つ」と分析している。
2番目に多かったのが、「子どもが安心して遊ぶ場の不足」(23・8%)で、昨年度から5・3ポイント増加。青葉区は年少人口(15歳未満)が市内で最も多く、子育て支援を区政運営方針の1番目に挙げて取り組んでいる。1年半前からたまプラーザ地域ケアプラザで、区と民間企業が連携した子育て講座「どにち・ひろば」を開くなど、対応を進めている。
区民意識調査「住み続けたい」8割超
定住意識に関する設問では、「住み続けたい」と答えた人が85・2%、「青葉区以外に住みたい」と答えた人は12・1%だった。「青葉区以外に住みたい」と答えた人の53・9%が、「交通の便が良くなる」ことを望んでいる。交通に関する要望は、例年上位に入っており、区は「現在、高速道路の工事が進行中で、地下鉄延伸の動きもある。8月31日、9月1日のバスダイヤ一部改正もあり、交通状況は徐々に改善している」との認識を示している。
区制20周年を迎える今年、その認知度を調査したところ「知らない」と回答した人が63%、記念事業への参加者は6・9%と、「定住意識」と比べ、低い水準に留まった。この結果に、区は「20周年のPR活動が本格的に始まったのが4月から。調査が行われた6月の段階では低かったが、11月1日の記念式典に向けて認知度も高まっていると思う」としている。
同調査では、回答者の属性や生活環境などの設問は毎回含まれており、今年度は「区制20周年」などに関する設問が加えられた。調査期間は6月9日から23日の2週間。調査結果は、現在進められている来年度の予算編成に反映される。
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