地域ケアプラザや福祉の場で、コーヒーを入れる「コーヒーボランティア」を養成する取り組みが、恩田地域ケアプラザで行われている。今年2月に養成講座が始まり、終了した現在も、福祉の場で会話を生む本格コーヒーを提供しようとメンバーが集まり、腕を磨き続けている。
恩田地域ケアプラザの一室で月に1度、講座を受講した10人ほどが集まり、美味しいコーヒーの入れ方を学ぶ。高齢者の集いの場や、福祉施設のイベント等のボランティアが目的で、要望があった場合にメンバーが出向き、活動している。
取り組みは約2年前、同施設の地域交流コーディネーター、芦沢芳枝さんが企画したのが始まりだ。芦沢さんの周囲では当時、地域で集える「コミュニティカフェ」の要望が高まり、各地で開設されていた時期だった。
「せっかくならこうした場で、美味しいコーヒーの提供を地域の方に担ってほしい」と、企画を思い付いたという。知り合いの紹介で、家庭向けのコーヒー教室を開いていた宮下孝栄さん=緑区在住=に講師を依頼。宮下さんは大手食品会社で定年まで働き、コーヒー業界に長年携わってきた。「講座で美味しく入れられるようになれば、施設を利用する人もより笑顔になれるのでは、という話になった」と宮下さんは振り返る。同ケアプラザ職員の協力で、全5回の講座が開始し、終了後も活動が続く。
「交流のきっかけに」
宮下さんの入れ方は、家庭にある器具でできるのが特徴。3分間ほど、ゆっくりとドリップすることで美味しく入れられるという。「美味しいコーヒーは施設利用者の交流のきっかけになり、場を和ませる力がある」と宮下さんは魅力を語る。4月に初めて恩田町の高齢者施設「大樹の郷」で、利用者向けコーヒーサロンを開催したのを皮切りに、メンバーによる現場でのボランティアが始まっている。
「入居施設ではドリップで飲む機会が少ないので喜んでもらえるし、会話もできる」と、活動に参加した女性は笑顔を見せる。芦沢さんは「今後も福祉施設や地域活動の場での要望に応えられれば」と語った。
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