JA横浜中里支店付近のせせらぎ緑道=下谷本町。水路沿いには、味のある木の人形が置かれている。制作しているのは、藤が丘に住む飯田喜好さん(78)で、新たに屋根つきのコーナーと手づくりの小さなほこらを設置し、地域住民の目を楽しませている。
携帯電話の部品等を製作する丸栄精機株式会社の代表取締役を務める飯田さん。「緑道を通る人に楽しんでもらいたい」と、約10年前から自身の畑の前の緑道に木の手づくり人形を置くようになった。河童や龍、アニメキャラクター等をモチーフとした、自然な木の形を生かした独自のデザインが特徴だ。畑の桜の枯れた部分などを活用し、釘と接着剤を用いて1体半日ほどで仕上げる。
飯田さんによると、人形は今まで野ざらしにしていたため、3年ほどで腐ってしまっていたという。このため2日間で屋根付きの棚を制作、一部を残して人形を移動させたのだという。
また屋根設置の前には、小さなほこらも制作。「手を合わせる場所をつくることで、緑道にごみを捨てにくくなれば」と、思いを語る。ほこらは飯田さんが手づくりの河童の人形を長年飾っていた場所に設置したことから「かっぱ神社」と名付けた。「河童の言い伝えや言われがあった訳ではないが、遊び心で。通る人に、にこっとしてもらえたら嬉しい」と笑顔を見せる。
制作は計100体に
これまで入れ替えた分も含めて100体ほどの人形を趣味でつくってきたという飯田さん。10年ほど前、ベンチの周りにタバコの吸い殻がよく捨てられていたことから、灰皿を抱えた人形をつくって置いてみたのがきっかけだ。人形を写真に撮る人を見かけるなど、通行人に喜ばれたため、物をつくるのが好きだった飯田さんは、少しずつ増やしていったという。「憩いの場になるよう続けられれば」と話す。
青葉区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|