日本の国連加盟60周年記念事業の一つ「花と芸術の祭典」に、フラワーデザイナーの星野久美さん=藤が丘在住=が舞台装飾総合監修デザイナーとして出演する。11月21日にニューヨークで行われ、22日には国連本部でオブジェの展示も行う予定だ。
花を通じた地域振興や国際交流を目的に、国内外で活動する(一社)「花のある街振興会」が主催。星野さんは同会所属で、これまでさまざまなフラワーオブジェを制作、発表してきた実績を買われ総合監修デザイナーに選ばれた。
今回の会場はオフ・ブロードウェイで、宇治川まさなり氏が演出を担当。日本の四季の美しさを花のオブジェや音楽、ダンスで表現するショー形式のステージだ。「四季の鼓動」をテーマに春、夏、秋、冬の4チームがそれぞれオブジェを制作、当日ショーの進行とともに仕上げるパフォーマンスも行う。星野さんは装飾に関する監修のほか、秋のオブジェを担当、自身が主宰するサロンの生徒21人と制作にあたっている。
「外国の人向けなので『京都の秋』を表現したかった」という星野さん。構想は2日ほどで固まり、ステージに合わせてストーリー性を持たせた。花が映える黒い着物をモチーフに紅葉やダリアなど、秋の植物をふんだんに使用。高さのある紅葉は倒れないよう粘土の重りをつけたほか、装飾に耐えられるよう、着物にワイヤーネットを仕込むなど工夫を重ねた。和紙を使ったブーケやワイヤーと液体で作るアメリカンフラワー、折り鶴や水引、扇子などの小物も手作りだ。「皆の得意分野を生かして楽しめるように制作した」と話す。
今回は、地元のカフェ「コトリエ」の角田吉友(つのだよしとも)さんとのコラボレーションも実現。着物を吊るす台と障子、御所車風の箱は、角田さんの手によるものだ。床紅葉や和室のイメージで「秋の夜長を表現したい」と店舗の内装を自身で手がけた角田さんに相談し、大道具の制作を依頼。飛行機で輸送するため解体でき、1人で組み立てできる手軽さと強度を求め、打ち合わせを重ねた。「試行錯誤したので喜んでもらえてホッとした。晴れの舞台をお手伝いできて嬉しい」と角田さん。星野さんは「角田さんのおかげで物語が表現できる。日本の風情を感じてもらいたい。思いを込めた作品なのでいつか横浜でもお披露目したい」と笑顔をみせた。
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