敷地内にバラ園がある荏子田太陽公園に、休憩などができる「太陽ローズハウス」が完成、3月31日に開所式が行われた。同公園愛護会グループが市の助成金や地域から寄付などの協力を得て完成させた施設で、地域の拠点としての役割が期待される。
新しい施設は、木造平屋建ての約50平方メートル。ホールとトイレ2カ所、キッチンも完備する。住民や地域団体の集いの場として機能するほか、高齢者や子育て世代といった多世代が交流する場として役立てられる予定。またバラの見物に来た人なども施設で休憩やトイレ利用ができるようになった。
愛護会が中心となって公園内に施設を建てるのは、市内で2例目。同グループ代表の増田健一さんは「お年寄りや子育て世代が孤立せず、地域との接点になることも目的。バラを見に来た人も休憩しながら見てもらえれば」と話す。
31日の開所式には、関係者ら約250人が参加。小出重佳青葉区長や地域代表らがあいさつしたほか、コーラスグループなどによる発表も行われた。
地域の協力が集結
18年前にバラ園がスタートした同公園。見物者が次第に増え、5月頃の開花シーズンには6000人以上が訪れるが、これまでトイレがなく、不便だった。以前から休憩所の必要性を感じていた増田さんが施設設置を検討し始めたのは、2年前に市の助成事業「ヨコハマ市民まち普請事業」を知ったことがきっかけだ。
地域の拠点になればとの思いもあり、有志メンバーで愛護会グループとして同助成金の交付を決めるコンテストに応募。2度の審査を通過し昨年1月、500万円の整備助成金を活用できることが決まった。
建設費用は助成金だけでは足りないため、地域団体の会合などで寄付金協力の呼びかけを続け、個人、団体、企業から集まった金額は約319万円に。荏子田自治会からの金額も合わせ、総工費約971万円を工面でき、建設が実現した。
建物に設置された、バラをあしらったステンドグラスや表札なども地域住民からの寄贈で、外構工事等も地元企業がボランティアで行ったという。
増田さんは施設のオープンにあたり「感無量。地域の企業、団体、個人の方々が応援してくれたことで、長年の夢だったコミュニティー拠点が完成した」と感謝する。
今後の維持費は残りの寄付金や自治会の助成金、設置した自動販売機の売上等で充当する予定。
休憩所としての利用は、原則毎日午前9時から午後5時。定期的に利用する登録団体が、施設利用中に「お留守番隊」として日常の施設管理を行い、利用者の受け入れや公園で遊ぶ子どもたちの見守りなどを行うという。
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