新型コロナウイルス感染拡大に伴う学校休業、失業、収入減などで毎日の食事に困窮するひとり親家庭などの助けになればと、藤が丘の飲食店「ナチュラーレ・ボーノ」(植木真代表)が客から寄付を募り、弁当を届ける取組みを4月から行っている。利用者だけでなく配達ボランティアからも「配達がきっかけで会話が生まれ、相談しやすい環境ができるのがありがたい」との声が聞かれている。
これまでも貧困で苦しむ家庭の学生をアルバイトで雇い、賄いや翌日分の弁当を提供するなど地域貢献活動を行ってきた同店。今回の学校休業で給食がなくなったり、失業や収入減で日々の食事に困窮する家庭が増えている話を区社会福祉協議会から聞いた同店代表の植木さんは、自分たちに何かできないかと模索。同店もコロナ禍で売上が半減するなど厳しい状況だが、客から寄付を募って困窮家庭に弁当を配布する「助け合いシェアごはん」と名付けた取組みを始めた。
寄付募る
寄付の仕組みは店頭に設けた募金や、遠方からも支援できるようにスマートフォンアプリの「ごちめし」(【URL】https://gochimeshi.com/)を活用。同アプリでは、ナチュラーレ・ボーノまたは系列店のリバイヴレシピ・テンゾを検索し、500円からの支援方法を選ぶことができる。
4月中旬から始めた取組みに常連客やアプリでの匿名の募金、近隣住民や店舗から食材が寄付されるなど幅広い支持が集まっている。そして、その募金をもとに、地産地消にこだわる同店ならではの食材で弁当を用意。配布は谷本地区社協の元事務局長、上野吉子さんら有志のボランティアが担当。配布先選定について植木さんは関わらず上野さんらに任せ、区内のひとり親家庭や高齢単身者の家などに週1回から3回の割合で弁当を届けている。植木さんは、予想以上に多くの賛同が集まっていることに感謝しつつ、「ウイルス感染拡大の懸念で、これまで困窮家庭を支援してきた公的機関が家庭訪問できなくなっているそうで、状況が悪化していないか心配。弁当を受け取った方から『家族以外の人と久しぶりに話すことができた』という声が聞かれるなど、ごはんを届ける以上の意義があると改めて感じている」と話す。
今後も活動を広げていきたいとする植木さんは支援者だけでなく、一緒に参加している飲食店なども幅広く募集している。問合せは同店【電話】045・978・0355。
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