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医療レポート 「チーム医療」で見守る糖尿病治療 横浜総合病院に「糖尿病センター」が開設
「心技一如」を理念に掲げ1988年の開院以来、丁寧で質の高い医療の提供を志してきた横浜総合病院(平元周院長)=鉄町。その同院が昨年4月、聖マリアンナ医科大学で長年教授を務めた田中逸氏を招へいし、「糖尿病センター」を設立した。今後ますます患者の増加が予想され、自覚症状のないまま様々な病気の原因にもなる糖尿病。同センターが目指す糖尿病治療や予防について、田中センター長に聞いた。
糖尿病は「万病のもと」
「糖尿病は血糖値が少し高い程度では自覚症状はありませんが、万病のもとになる病気です」と田中センター長。
糖尿病による合併症は【1】末梢神経の障害による手足のしびれや痛み、【2】目の網膜の障害による失明、【3】腎不全による人工透析の必要性、【4】動脈硬化が進行して脳卒中や心臓発作が起こることなどが知られているが、最近の研究ではがんや認知症になりやすい、歯周病が治らない、感染症になると重症化しやすい、骨折しやすくなる、など全身の病気に影響することが分かってきている。「だからこそ、自覚症状がなくても治療をしなければいけない。いわば糖尿病の治療は究極の予防治療でもあるのです」
同院が開設した「糖尿病センター」は、糖尿病専門医の資格を持つ内科医が常駐し、平日毎日の午前・午後、そして土曜日午前中と途切れない診療を行う。医師や看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士らが「チーム医療」で治療にあたり、薬剤だけでなく食事や運動、日常生活の注意点などを分かりやすくアドバイス。希望すれば集中的に糖尿病について学ぶ入院治療も可能だ。「糖尿病は生活習慣病とも言われるように、自己管理が大切。でも、自覚症状がないだけに1人では改善は難しい。だからこそ、私たちがチームでアドバイスし、患者さんご自身が納得して生活習慣の改善に取り組める体制を整えています」
内科・外科の壁を越えて
糖尿病はあらゆる病気の原因になるだけに、治療と合わせて動脈検査やがん検診など定期的な検査・検診が大事になる。
そして同院では、内科・外科の壁を越えて専門医の相互連携を図る「センター方式」を導入しているので、様々な検査を行うことができるだけでなく、気になる症状があれば適切な治療にすぐに結び付けてくれる。
また、田中センター長が重視するのが地域の病院やクリニックとの連携。「将来的には地域の患者さんのデータを共有し、1人ひとりに適切な治療や検査ができるよう連携していきたい。当センターが地域で果たせる役割を模索していきたい」と話した。
今後も地域医療の充実を平元院長に今年の抱負を聞く
糖尿病センターや認知症疾患医療センターの設立など、コロナ禍でも着実に医療体制を充実させてきた横浜総合病院。
平元周院長は「糖尿病や認知症に罹る人が今後も増える中で、地域の中核病院として誰もが適切な医療が受けられる体制を整えていきたい。救急医療も大事だし、急性期の疾患にも積極的に取り組んでいくが、全てを1つの病院でカバーできるわけではないので、地域の病院やクリニックとの連携も更に深めていきたい」と話す。
また、同院の今後として、「開院から30年が過ぎ、新病院を建設する準備を進めていきたい」と意気込みを語る。災害時の拠点病院として災害に強く、感染症にも対応でき先端医療から高齢化を迎える地域に根差した医療体制の充実をはかり、そして高齢者も安心して入院できる病院を作っていきたいとする。
地域医療の要として、これからも確かな歩みを続けていく。
認知症の相談、治療の中核に「認知症疾患医療センター」が昨年12月に開設
横浜市内の認知症に関する医療体制の中核を担う「認知症疾患医療センター」に選ばれた同院。
本人や家族が「最近、物忘れがひどいな」「父親が認知症かも?」と悩んだ時に、まず最初に気軽に相談できる専用電話窓口(【電話】045・903・7106/平日午前9時から午後5時まで)を設置。専⾨知識を持った精神保健福祉士などが相談に応じてくれるほか、状況に応じて適切な医療機関等を紹介してくれる。また、同院の物忘れ外来の診察は予約なしで受けられる(初めて受診するときにはなるべく午前中の受診を推奨)。
認知症診療と研究の第一人者で、同センターのセンター長を務める長田乾医師は「今は研究も進み、『認知症になったらお先真っ暗』という時代ではありません。コロナ禍で外出できない、人に会えないなど、認知症の予防には難しい期間が続きました。ご本人はもちろん、ご家族でも気になる症状があった時は気軽に専用ダイヤルにご相談ください」と話す。
今後は地域での勉強会開催なども企画する同センター。認知症の早期発見と治療を目指し、更なる充実化を目指す。
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