鴨居原市民の森愛護会の2代目会長に就任した 阿部 昭雄さん 鴨居在住 74歳
自然を愛する樹医
○…「ごみ捨て場のような森をきれいに」という思いからスタートした森づくり活動。自治会役員らが集まり、前身となる鴨居原ふれあいの森愛護会を平成16年に結成。これまで副会長として森の移り変わりを見守ってきた。5月1日からは2代目となる会長に就任。前会長の基本方針を受け継ぎ「会員と協力して市民に親しまれる魅力のある森にしていきたい」と力強く語る。
○…山形県で8人兄妹の4男として自然豊かな環境で育つ。「すぐ近くを流れていた最上川で夏は裸で泳いだもんだよ」と懐かしそうに話す。鴨居に移り住んだのは40歳前。当時の駅北口は自然が豊かで「田んぼで食用ガエルが鳴いていて、息子と一緒にザリガニ捕りもしました」と話す。しかし、周辺の自然が減ってしまっている現状に寂しさを感じている。「だからこそ森を再生し鴨居の自然を取り戻したい」
○…盆栽などの庭いじりは趣味だったが「地域の自然と関わっていきたい」と考えていた。定年後に日本カルチャー協会認定の樹医の資格を取得。会の活動ではこれまで植栽の技術顧問として知識や経験を生かしてきた。今後は、新しい樹木を育てる目的で病気になりやすい古い樹木を伐採する苞芽更新を進めていく予定。また、陰葉樹を伐採し森の中に明るい日の光を取り入れる。「森に自生していた金蘭銀蘭が少し見られるようになっています」と笑顔で喜ぶ。近年は森の酸性化も問題。「間伐材で作る炭化を森に撒くことで土壌改良を目指します」
○…今後も会のスローガンである”子供たちが故郷と感じる森づくり”を掲げ、七夕まつり、ソーメン流し、清掃活動などを継承し行っていく。現在会員は約120人。「地域の方のご協力には感謝しています」。しかし60代、70代が多く若返りも大きな課題。誰もが”素敵な森”と思ってもらえるような環境を目指し奔走する日々は続く。
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