第48回高野山競書大会で弘法大師賞を受賞した 田中 つぐみさん 市立中山中学校3年
「好き」をただひたすらに
○…書の大家として名高い弘法大師ゆかりの高野山で年に一度開催される全国公募の書道展で最高賞に輝いた。書を始めた翌年にあたる小学校4年生の時から出品し続け、6年目の快挙。受賞を知った瞬間は、信じられない気持ちと喜びが交差した。「ホッとした気持ちもあった。昨年は3位にあたる賞をいただので、それより上回りたいという思いもあって」。周囲からは書く字にあらわれる「独特の”線”がいい」と評される。中学校に進学してから挑んでいる「臨書」には古人の書を模す面白さを感じ、夢中になっている。「まだまだ満足のいく仕上がりにはならないけれど、そこが面白い。好きなことをしているだけだから、努力とかとも違う感じがする」
○…小学1年生の時、硬筆コンクールで賞を受賞するなどすでに頭角をあらわす。書道を始めたのは小学3年生の時。友人に誘われ現在の教室の門を叩いた。「先生や教室の雰囲気が大好き。先生とは書の時間が終わっても、それから何時間も話し込むほど。とても心癒されるし、必要な時間だなと思う」。学生の部はあっという間にクリアし、現在は週に2回、一般の部で書を磨く日々が続いている。
○…学校ではソフトテニス部に所属。この夏も太陽の下、仲間と大いに汗を流した。大会や行事の中で時間を見つけ書に向き合うと、一気に100枚ほど書き上げる。書と学校生活の両立を陰で支えてくれたのが仲間だった。「嫌なことも、楽しいことも、誰より先に話せる友人たちはとても大切な存在」。
○…同じ教室に通う小学生たちとの交流を通じ、子どもがとても好きになった。将来の夢はまだ模索中だが、子どもと関わる仕事に就きたいという希望が見え始めた。「母のような看護師を目指したいとも思うし、保育士なんかもいいと思う。そこで子どもたちに書の魅力を伝えるチャンスがあれば、そういうチャレンジもしてみたい」
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