助産師として神奈川県看護賞を受賞した 山田 みどりさん 三保町在住 59歳
使命感で母子見続ける
○…「素晴らしい賞を頂いて嬉しい。もっとがんばろうという気持ちになった」。助産師として38年にわたり出産前後の母子を見守ってきた。産後に母子が別々の部屋で過ごす慣例を改め、一緒に生活する時間を増やすことで母乳率を向上させる研究などに取り組んできたことが評価された。先月行われた表彰式には家族や多くの友人がお祝いにかけつけてくれた。その様子を友人が写真アルバムにまとめてくれた。自身を囲む笑顔の人たちの存在が一番嬉しかった。
○…一度も会ったことのない祖母が助産師への道に導いてくれた。自身の母親が小学生の時、祖母は母の弟の出産で命を失った。「母はそのような事故が二度と起こらないようにとの思いで私に助産師になってもらいたいようでした」。家庭の事情で助産師になれなかった母親の代わりにその道に進むことを選択。これまで約2300人の出産に使命感をもって立ち会ってきた。心がけてきたのは常に平常心でいること。出産を控えた母親に不安を与えることがお産に一番悪いと考え、心の動揺を外に出さないようにしてきた。
○…生命の誕生に関わる仕事の合間、緊張した心を解放させるのが20年近く続けている社交ダンス。週2日程度通い心をリフレッシュさせている。「妊婦さんに太った身体を見せたくないので身体づくりの目的もある。食事に気をつけてと助言しているのに自分が太っていたら説得力がない」。高いプロ意識で出産を控えた母親たちを支えてきた。
○…地域住民が子どもを預かる市の「横浜子育てサポートシステム」を4月から自身が開く助産院で導入するなど、時代に合った新たなサービスで院を発展させていきたいと考えている。「昨年は市から産後母子ケア事業の依頼があった。母親への細かな支援を行う助産院が必要とされている」。目標の「100歳現役」を目指しやさしい目で母子を見守り続けていく。
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