認知症についての出張講座を各地で行う「認知症キャラバンメイト」の 利波 美也子さん 長津田在住 56歳
認知症への理解、地域で広めたい
○…学校や自治会などに向け、認知症に関する出張講座を行う「認知症サポーター養成講座」。その講師役となる認知症キャラバンメイトを続けて9年になる。認知症の人への対応や、家族の気持ちを伝える講座を56回実施。市内で3番目に多い回数として市から特別表彰を受けた。「認知症は皆がなりうる。誰が認知症になっても、不安なく生活できる環境をつくることが私の仕事」と語る。
○…33歳から管理栄養士として医師や看護師に同行し在宅訪問栄養指導を行ってきたが、より高齢者に寄り添ったケアを主体的に行いたいとケアマネージャーの資格取得を志した。2001年、ケアマネの資格を取得し、介護の現場へ。そこで出会ったのが、認知症患者を抱える家族の存在だった。「誰にも相談できず疲弊する姿を幾度も見た。この人たちの思いに耳を傾ける存在が必要だと痛感した」。この経験がキャラバンメイト登録のきっかけとなった。
○…”高齢者介護のプロ”として成長していきたいという思いが強い。30を超える介護関連の資格を取得したのもそのため。介護予防などに運動面でのサポートを行う健康運動指導士や、高齢社会の課題解決に対する知識を習得する高齢社会検定など、仕事を通して必要と感じた知識の習得に余念がない。「これからは成年後見人がより必要となる。だから今は社会福祉士の資格取得を目指し頑張っている」。高齢者の毎日をささえるべくあらゆる分野への挑戦を続けている。
○…多忙を極める毎日を支えてくれているのが家族の存在。外に出て活動するのが好きな自分に対して、アマチュア無線などのインドアな趣味が好きな夫との他愛のない会話が安らぎを与えてくれる。「趣味が異なるから相性が良いのかも」。理解者が側にいる「安心や幸せ」が持つ力を自身に教えてくれる大切な存在に支えられながら忙しい毎日を駆け抜ける。
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