9月30日に行われる「ミドリンパーク」を主催する「緑区中途障がい者連絡協議会」の代表を務める 小板橋 省三さん 白山在住 66歳
”障がい”を笑顔で乗り切る
○…障がい者を対象とした運動会「ミドリンパーク」ではパン食い競争や玉入れ、車いすダンスなどを催し、参加者だけでなく、保護者や地域の人も楽しみながら障がいへの理解を深めてもらう。「参加した人が”来年の運動会まで元気に生きよう”と思えるようにしたい」と意気込みを語る。得点を競うのではなく、来てよかったと思い出を作ってもらう会にするつもりだ。
○…15年前、突然目の奥に強い痛みを感じた。目を休めようと、座り込んだら数時間意識を失い、その後病院で脳梗塞を宣告された。「もしやとは思ったが、さすがに衝撃だった」と当時の心境を吐露する。長期のリハビリを経て、なんとか歩けるようになった時、偶然「ミドリンパーク」の前身となる緑区主催の運動会に出会った。同じような症状の人たちとともに汗を流して喜びを分かち合うイベントに、発病以来なかった楽しさを感じ、翌年自分たちで同様のイベントを立ち上げることを決めた。
○…「『障がい者に何ができる』といった辛辣なことを言われることもあったがそれをやる気に変えた」と熱く語る。協議会以外に、民生委員や鴨居西河内第二公園の愛護会会長も兼任している。公園はリハビリ時の散歩コース。よく転ぶことが恥ずかしく内向的になっていたが、公園で会う人に優しく声をかけられ「ふとした一言に活力をもらった」と目を細める。しかし、会話の場だった公園は草木が荒れており「自分がやらねば誰がやる」という思いで愛護会の会長になった。「様々な人に支えられて今の自分がある。少しでも恩返しがしたい」
○…参加者増加が今回の「ミドリンパーク」の目標。自身も病気で臓器を摘出するなど、決して万全とは言えない状況だが少しでも多くの人が参加できるよう声をかけている。「みんな病気を抱えている。自分くらいは笑顔で参加者を迎えみんなに元気をあげたい」と満面の笑みを見せた。
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