緑法人会女性部会会長を務める 井上 和美さん 緑区在勤 58歳
成長見守る立場貫く
○…企業経営者が集まり、税知識の研鑽や地域貢献を行う緑法人会の女性部会会長として、最近は「子どもたちへの税の教育」に力を入れている。今夏も小学校を回って身近な税金の知識を伝えた。「体育館の建設にかかる税金の額を話するとみんな驚いてくれて、すごく可愛いんです」と目尻を下げる。
○…法人会に加盟してもうすぐ30年。「入った時は年上の方ばかりだと思ったけど、今では自分がその立場」と悪戯っぽく笑う。加盟当初は右も左もわからなかったが、先輩に倣いながら積極的に地域交流の行事に参加した。女性部会会長に任命された時は「私なんかにできるのか」と不安もあったが、「指導してくれた前会長たちが紡いだ伝統を受け継ごう」と今も奮闘している。女性部会は昔と比べて若い役員が増えている。「伝統を守りながら新しい風を吹かせたい」
○…大学卒業後は金属製品のメーカーに勤務していたが、母親が務めていた保険会社の誘いを受けて保険外交員の道へ。「今考えると、甘い誘いに言いくるめられた気がします」と照れ笑い。しかし、初めて体験する営業職では中々成果が上がらず、一時は人間不信に陥り家から出られなくなったことも。先行きに希望が持てない日々が続いたが、そんな時母親が体調を崩し、一念発起。その母を支えるために共に中山で保険会社を立ち上げた。最初は悪戦苦闘の連続だったが、地域の人々の優しさに触れるうちに町が好きになっていった。「今は利益より、来た人を笑顔にすることをモットーに母と仕事を頑張っています」
○…11月には子どもたちが投稿した「税に関する絵葉書コンクール」の表彰式が控えており、その準備に追われる日々。趣味のガーデニングをゆっくりする暇もない。「草木も、法人会の若い会員も驚くような成長を見せてくれる。そうした姿を見守っていきたい」と優しい眼差しを見せた。
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