3月11日に関東・東北地方を襲った大地震による停電で、小雀町のグループホーム「歩む会」では、入所者が使用していた人工呼吸器があわやバッテリー切れとなる状況だったことが分かった。
NPO法人「重度身体障害者と共に歩む会」が運営する同施設では、同障害者6人が入所、看護師やヘルパーなどスタッフ約30人が交代で24時間対応している。入所者のうち1人が人工呼吸器を使用していた。
地震発生後、停電とともに人工呼吸器は内部バッテリーに切り替わったが、約30分しかもたないため、外部バッテリーにつなぐ必要がある。北村叔子(よしこ)・同法人理事長(78)が外部バッテリーに交換したが、これは2本セットで電力供給時間は6時間。北村理事長は予備バッテリーの有無を人工呼吸器メーカーに問い合わせたが在庫はなく、また協力体制を築いていた東京電力も電力復旧の見込みはないとの返答で、発電車を持って行くなどの対応もとれなかったという。幸いにも原宿にある同法人の事務所が停電していなかったため、車でその入所者を事務所まで移動させた。電力が確保できた時点で、バッテリーの残量は半分だった。
北村理事長は3月18日に当時の状況を市に報告。「外部バッテリーは約18万円と高額。行政からの補助があるといいのだが。今回の経験を受け、将来的には施設を自家発電にすることも考えている」と話した。
|
<PR>
戸塚区・泉区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|