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中外製薬(株) 奥田修社長 新春インタビュー 「戸塚区民の一員になります」 中外ライフサイエンスパーク横浜 2022年10月竣工予定
国内大手の中外製薬(株)(本社・東京都中央区)が2019年に日立製作所跡地で工事着手した「中外ライフサイエンスパーク横浜」。既存の研究所を集約し、国内唯一の創薬研究拠点となる事業所がいよいよ10月に竣工を迎える。柏尾川を挟んで西側(戸塚町)と東側(上倉田町)に分かれ、合計約17ヘクタールの面積を持つ。本紙では新春にあたり、同社最高経営責任者の奥田修代表取締役社長に独占インタビューを行った。
工事の進捗状況は85%
--まず新年のあいさつからお願いします。
「あけましておめでとうございます。いよいよ今年の10月中旬に竣工予定です。住民の一員に加えていただくことになります。改めてどうぞよろしくお願いいたします」
--現在の工事の進捗状況はいかがですか?
「大体85%くらいです。主要建物の外装工事はほぼ完了し、内装工事に着手しています。新型コロナで一部遅れはあったものの、現在はほぼ計画通りに進んでいる状況です」
--建物が周辺地域になじませるように設計されています。
「ライフサイエンスパーク周辺は柏尾川が流れ、緑も豊かな大変自然環境の良いエリアです。研究拠点の周辺も多くのマンションがあり大勢の方が住んでいます。我々も地域に溶け込み、調和した建物を建てたい思いがあります。巨大な建物を建てるのではなく、アースカラーをベースにできるだけ分棟式にして、近隣から見ても圧迫感を軽減するように計画しています。
また、西側には住民も楽しめる緑道を作ります。森林インストラクターや戸塚桜セーバーなどにアドバイスをいただき、戸塚で自生しているような木々や花などの雑木林、製薬会社ならではの薬草のほか、区の花の桜を植える予定です」
--施設の目玉は。
「医薬品の研究所のため、化学合成、バイオ、薬理などさまざまな専門領域の研究室があります。それらの中央に研究者同士が自然と集まり交流できるような”スパイン”という背骨を意味する約300mにわたる通路を設けました。会議室機能を併設した、コミュニケーションができる空間です。スパインの屋上にはくつろげるような設備も設け、デスクはフリーアドレスにするなど研究者同士が出会い活発に議論できるような仕掛けをつくっています。
もうひとつが環境性能です。世界標準の環境評価LEEDでゴールドクラス、建築環境総合性能評価システムCASBEEでもS評価の取得を目指しており、レベルの高い施設になります」
--創薬についてお聞かせください。
「中外製薬は画期的な薬を開発・生産し、世界中の患者さんに届けることを使命としている会社です。我々にとって研究所というのは、一番重要な価値創造エンジンにあたります。日本は世界中の国の中でも数少ない医薬品を作れる国の一つ。アメリカ、日本とヨーロッパの数カ国くらいでほかにはありません。そのなかでも弊社は創薬力が非常に高いという評価をいただいています。そうしたなかで会社の中核を担う施設を戸塚に置き、そこから新薬を世界中の患者さんに届けることを目標にしています」
健康に貢献する製薬企業として戸塚から世界へ革新的新薬を届ける
--戸塚についてどのようにお考えですか。
「横浜は国際都市で、我々も世界を見ながら研究をしています。そういう意味で戸塚は本当に良い場所で、地の利も非常に良いです。東京からも近く、新幹線が止まる新横浜にもすぐに行けるので、優秀な研究者が集まりやすい魅力的な場所であると考えています」
--今回の施設は会社にとってどういう意味を持ちますか。
「研究開発型の製薬会社である中外製薬にとって、この研究拠点は事業の中核であるといえます。また、2030年に向けてトップイノベーターになろうという新成長戦略を始めていますが、そのなかでもより研究を強化しようという思いがあります。そういう意味でもここは将来を担う大切な施設になります。10月に竣工、引っ越しが始まり、2023年の4月には本格稼働しますが、その時点で1000人くらいの研究員が働くことになります。東側の土地の活用プランがまだ決まっていないので、それが具体的になってくると規模はさらに拡大する可能性があります」
--新型コロナに効く抗体カクテル療法が話題です。コロナについてどのようにお考えですか。
「抗体カクテル療法は、感染者の重症化抑制と病床ひっ迫の軽減に大きな役割を果たしうる薬剤として期待していただき、多くのご支援をいただきました。新型コロナ対策としては、ワクチンによる新規感染の抑制とともに、重症度に合わせて治療の選択肢を拡充することが極めて重要だと考えております。今後も感染拡大の防止および医療現場の負担軽減に向け、さらに貢献していきたいと思っています」
「地域と共生したい」
--公園やバイオラボの運用など、地域貢献にも積極的です。
「サイエンスに興味があり、優れた資質をもつ学生にさらに能力を伸長する機会を提供したい気持ちから、バイオラボを運用する予定です。弊社は日本でも有数の製薬会社だと自負していますが、なかでもバイオ医薬品の創薬が得意です。日本全国の中学生、高校生などにこのラボへ足を運んでいただき、『バイオが面白いので薬学を仕事にしたい』という未来の研究者育成の後押しができればと思います。もちろん地域の皆さんや小学生などにもバイオテクノロジーに触れる機会と場を提供していきます。
もうひとつは住民の方といっしょに地域で共生していきたいという強い思いがあります。ぜひ設置する緑道や公園を活用していただきたいと思います。すでに東側の敷地では『上倉田堀内前公園』を完成、横浜市にお渡ししており、西側の『四ノ区公園』も竣工後に完成する予定です。
また、福利厚生施設としてサッカーやラグビーができるグラウンドを整備していますが、空き時間には地域の方向けに開放することも考えています。具体的には地域の少年サッカーチームや女子ラグビーチームなどのほか、戸塚小学校の建て替え時にグラウンドが不足することを伺っていますので、体育の授業に提供できるよう準備を進めています。そのほか災害時に200人ほどが避難のために施設を使っていただけるよう、戸塚区と相談しながら準備を進めているところです」
--最後に地域住民にメッセージを。
「今後1000人の研究員が戸塚で働き始めます。近隣の皆さんと交流する機会も増えていきますが、隔離され、なにをやっているのかわからないような研究所ではなく、地域に溶け込むことこそが我々の使命だと思っています。これまでも町内会、商店会、学校、幼稚園、とつか夏まつり実行委員会の方などとコミュニケーションをとっていますが、今後も積極的に参加させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします」
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中学生タウンニュース横浜10月2日 |
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