四半世紀にわたり、舞岡公園を中心に"青空保育"を続けている、もみの木園(尾上陽子園長)。近年は幼児教育無償化などの影響を受けて園児減少の苦境を迎えているものの、時間割を設けず、園児がその日取り組みたいことを行う、ユニークな教育方針は開園当時から変わらない。6月15日の体験会では、その一端に触れられる。
1998年創立した同園。栄区にあった自主保育所の閉鎖を受け、保護者6人が当時保育士だった尾上園長に開園を依頼したことがきっかけ。園児7人のうち3人は身体や精神に障害があったが「障害の有無に関係なく、子どもが自由に育つことを目標にした。いま思えば、その後のインクルーシブ教育の先取りだった」と尾上園長は振り返る。
生き物とも触合う
四季を感じながら、昆虫や動植物と触れ合える自然の中での保育を実践するため、舞岡公園に拠点を置いた。ドイツや北欧で急速に広まっていた野外保育「森の幼稚園」とも連動した取組みになっていったという。
通園するのは2〜6歳児。週5日、午前9時から午後2時半まで、園児は自由に動き、走り、友だちと遊ぶ。荒天以外は寒暖に関係なく開園する。「カッパを着て雨の中の森にいると、滴の音や草木の匂いを濃密に感じる。天候をまるごと受け入れるのも教育」と尾上園長。自由参加の在・卒園の保護者が一緒に保育にあたるのも特徴の一つ。催しものもあり、園児は借りた田んぼで田植えや収穫したもち米でのもちつき、運動会などに取り組む。
尾上園長は「無償化は時代に即した施策で歓迎すべきこと。危惧するのは、世の中の同調圧力が強まっている現状。能力主義とは一線を画した保育をこれからも続けていきたい」と語る。
6月15日(木)、舞岡公園で体験会が行われる。午前9時半から午後1時。当日は布絵本を参加者と楽しむ。対象は1〜3歳児と保護者(定員5組)。費用は500円(おやつ代・保険代)。申し込み・問い合わせは佐嶋さん【携帯電話】090・1903・7112(平日午前10時〜午後5時)。
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