知的財産を積極的に経営に生かす中小企業を、横浜市が認定する「横浜知財みらい企業」。従業員数2人の合同会社mayunowaが、戸塚区内初の認定企業となった。
工業系の事業が多い中、同社は美容業(エステティックサロン)。評価の対象となったのは、刷毛が絹でできたオリジナル洗顔ブラシと、その素材探しから製造技術の確立、サロン事業への実用まで――美容家と技術者の二人三脚があった。
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戸塚区出身の横山結子さんは、役員秘書として働く中で、疲れた人たちを元気にしたいという思いから、美容の道へ。自分の肌に合う美容法を試すことから始め、昔の文献からヒントを探すうちに東洋哲学に興味を持つようになった。その講座で出会ったのが元エンジニアの松岡優明さんだった。松岡さんは健康と自然に関わるものづくりをしたいと模索していたこともあり、横山さんと意気投合。開発に向けて模索する中で、「絹」に目を付けた。
「絹には衣類としての文化もあれば、食文化もある」と力説する2人。素材に着目してからは、まず肌を磨く筆を作りたいと養蚕農家や工芸家との交渉を進める日々。横山さんの企画力と松岡さんの製品開発への意欲で、関係性を広げていった。2015年、絹に関わる研究者や業者らと日本絹美容協会を設立。「美容業界はブームを起こすことに力を入れがちなところ。歴史や文化背景と共に技術を守っていきたい」
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