横浜市立東戸塚小学校(南部礼子校長/児童数988人)が今年、創立70周年を迎えた。地域向けの式典などはコロナ禍のため行われなかったものの、児童が企画した開校記念式は10月22日に行われたほか、12月22日には「つながるつなげる70周年おめでとうの会」も開催される予定だ。同校の70年の歩みや取り組みなどを取材した。
戸塚小から分校
戸塚小学校から独立分校する形で1951年に誕生した東戸塚小学校。10月10日に開校したが、校舎の建築工事が完了していなかったため、戸塚小学校の校舎で学級編成が行われた。5日後の15日にようやく工事が完了し、同22日に戸塚小学校の教諭や児童、保護者に見守られながら東戸塚小学校へと出発。到着すると、保護者らの手によって開校式が盛大に行われ、児童数776人、学級数16、教室12でスタートすることになった。
一方で校舎以外は樹木や講堂もなく、校庭は未整備の状態だった。そこで児童や教諭など一人ひとりがリヤカーを引きスコップを使って整備を進めたという。
水害に悩まされる
60年ごろに団地が数多く作られ、田畑が宅地や工場用地に代わると、柏尾川の氾濫による水害に悩まされるように。なかでも70年7月1日の豪雨の被害が大きく、当時の学校日誌には「雨量70ミリ。校庭約6000坪(1万9800平方メートル)は満々と水をたたえ、『東戸塚湖』が出現。午後3時には便所から汚物が流れ出し、校庭は異様な臭気に覆われ、鼻持ちならない状況であった」と時代を感じさせる記述も。
こうした被害が起こるたびにPTAや児童、教諭らが掃除や消毒を進めたというが、次第に柏尾川の改修工事も進み、川が氾濫することも少なくなってきたという。
児童数のピークは74年で、1939人。70年の月日を経て、昨年度末までに東戸塚小を巣立った児童は1万2581人、現在は988人の児童が元気に通っている。
「70歳の誕生日」
児童による実行委員会が今年度立ち上がり、70周年の節目を祝おうと準備を進めてきた。記念キャラクター「つながるくん70周年バージョン」を作成したほか、10月22日には「創立70周年開校記念式」を児童のみで挙行。放送式からビデオ中継し、歴史クイズを行うなど節目を祝った。
12月22日には「つながるつなげる70周年おめでとうの会」も開催する。学校で笑顔になった出来事や経験などを記した「つながるカード」を児童から集め、大きな紙に貼り出し、流れ星に見立てて飾る予定だ。
実行委員長の崎山涼菜さん(6年)は「地域の人に支えられて70年がある。その人たちにありがとうと伝えたい」、近藤結仁くん(5年)は「80年、90年とつなげていきたい」、永谷由奈さん(4年)は「70年に一度しかない誕生日、思いっきりお祝いしたい」とそれぞれ話していた。
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